女子美術大学は2023年4月より芸術学部内に新学科「共創デザイン学科」を開設する。先行き不透明なこれからの時代に必要な、多様な領域の人々と共に新しい価値を創造する「共創力」を育成するための学科となる。
■「共創力」を育成する新たな学びの場を創設
これまで 120 年以上にわたって芸術教育に取り組んできた女子美術大学は、クリエイティブをベースに、ビジネスやテクノロジーなど異分野との融合教育により、多様な人々と共に新しい価値を創造するための「共創力」を育成する新たな学びの場を創設する。
■新しい価値を創造する「共創型リーダーシップ」を養う
「共創デザイン学科」では、様々なルーツやバックグラウンド、技術や職能を持つ人々を巻き込み、共に構想し、共に成長しながら新しい価値を創造する「共創型リーダーシップ」を養っていく。さらに、何があっても折れない、たとえ折れてもまた再生する強い心を持つ人財を育成。具体的には「共創型リーダー」を育成するため3つの特徴的な教育を実施。
<3つの特徴的な教育>
共創教育:ビジネス・テクノロジー・クリエイティブの分野融合カリキュラム
ライフマネジメント教育:折れない心を創るマインドセットプログラム
産官学連携による実学:各分野で活躍する実務家教員による実践型プロジェクト
<育む4つの力>
思考を視覚化する力:自分のアイデアや発見をわかりやすく正確にチームに共有する力。情報の整理、単純化、構造化など、共創を上手く進めるための視覚的なコミュニケーション方法を身に付ける。
多様な領域の人々と共創する力:ビジネスやテクノロジーなどの異なる専門領域や価値観を持つ人々との違いをプラスに変え、共に新しい価値を生み出すための技術と精神を身に付ける。
なにがあっても折れない心:自身やチームが困難に直面しても自分を上手くコントロールして状況に対応する力。変化し続ける環境に立ち向かい、困難を乗り越えるための回復力や柔軟性を身に付ける。
ポジティブマインド:失敗を恐れて挑戦を諦めてしまうことなく、一歩踏み出すことを楽しめる力。チームを前向きにし、新たな機会や可能性を生み出す未来への楽観的な思考を身に付ける。
<共創デザイン学科で展開予定の講義・実技・演習>
【チャレンジスプリント(1 年次)】
すべての学生が様々な役割におけるリーダーを繰り返し担当する授業を通し、早い段階での失敗を経験することで、失敗を次のチャレンジの糧にするまでを体得する。失敗を恐れないマインドセットを習得し、仮説から検証までのサイクルのスピードを上げ、チームでの価値創造を体得することで、異分野とのコラボレーション(共創)のためのクリエイティブリーダーシップを身につける。
【グラフィックファシリテーション(1 年次)】
コラボレーション(共創)のプロセスにおいて、考え方を論理的に体系化し、誰もが理解できるようにチームに共有し、チームを共創に導く力は重要である。本授業では、ディスカッションの際に情報を整理し共有するためのビジュアライズスキルに加え、論理的に理解し、図を用いて体系化する手法など、言葉ではなくビジュアルの力を使って、(より明瞭に、より早く)共感につなげるスキルを身につける。
【プロジェクトデザイン(1~3 年次)】
産官学連携プロジェクト等、様々なプロジェクトを有効かつ効率的に進めるために必要となる手法を学び、体験型の授業を通して課題解決力を身につける。プロジェクトデザインの講義から原則を理解し、様々なプロジェクトマネジメントの基礎スキルを学ぶ。さらに、リサーチやワークショップなどの実践により観察力、分析力、そして問いを立てる力を養い、産官学連携プロジェクトの活動につなげる。
【ジョブプレパレーション(2 年次)】
自分に自信を持ち、折れない、折れてもまた復活し、社会で継続的に活動していくためのストレスマネジメント及び、社会人としてのマナー、傾聴とファシリテーションの基礎を学ぶ。ストレスマネジメントでは、ストレスの種類とストレスが生まれる仕組みを知り、ストレスとは何かを理解することで効果的な対処法を学ぶ。心身ともに健康な生活を過ごす、セルフマネジメントの手法やチームでのストレスマネジメントを習得する。