(一財)LINEみらい財団は「情報モラル」と「情報活用」の育成や向上を図るため、活用型情報モラル教材「GIGAワークブック」を開発。第1弾として鎌倉市教育委員会と共同で作成した小学4~6年生向け「GIGAワークブックかまくら(スタンダード版)」を公開した。
■「SNS東京ノート」「SNSノート(情報モラル編)」などを開発
LINEおよびLINEみらい財団は、2017年に東京都教育委員会と共同で児童や生徒の発達段階に応じて体系的に情報モラルが学べる「SNS東京ノート」を開発。その後、全国で活用できる汎用版「SNSノート(情報モラル編)」や、長崎県、静岡市など7自治体とそれぞれ共同で、地域独自の育成目標などを取り入れた自治体版「SNSノート」を展開している。
■1人1台端末で高まる情報モラル教育の重要性
そうした中、1人1台端末の状況下において小学校、中学校ともにネットトラブルが校内でも起きているという結果がでている。そうしたトラブルを防ぎ、児童生徒が安心してICTやネットを活用して学習できるよう、情報モラル教育の重要性がますます高まっている。
■地域独自の要素を反映させた「GIGAワークブック」
そこで、LINEみらい財団は「SNSノート」を現在の教育現場にあわせてアップデートした教材「GIGAワークブック」を、国立大学法人静岡大学教育学部の塩田真吾准教授と共同で開発。「GIGAワークブック」は「SNSノート」同様、地域で定める情報モラル育成目標や調査データ等、地域独自の要素を反映させた上で自治体ごとに導入する教材となっている。
■より情報モラル教育の内容を充実
「GIGAワークブック」では、「情報モラル」と「情報活用」に焦点を当て、ネットの特性や適切なコミュニケーション方法、情報のリスクなどを学ぶ情報モラル教育の内容をより充実させた。加えて、上手に情報やICTを活用し、情報社会に参画して社会に働きかけるための情報活用についても学べる内容を盛り込んでいる。
■「情報活用能力を身につけよう」では8つの活用場面を用意
本教材の「情報活用能力を身につけよう」という章では、8つのICT活用場面「使う前に」「写真を撮る」「調べる」「考える」「共有する」「つくる」「交流する」「家で使う」を用意。その都度必要な場面を選び15分程度の短い時間で学習することも可能。
■児童生徒用の教材と教員用の活用の手引きがセットに
本教材は、児童生徒用の教材と、教員が自ら授業を実施できるよう用意した活用の手引がセットになっている。児童生徒の教材については、それぞれに貸与されているタブレット端末やPCにデジタル版として配布可能となっている。
■鎌倉市は小学1~3年生向けや中学生向けの教材も作成予定
鎌倉市においては、今回公開する小学4~6年生向け「GIGAワークブックかまくら(スタンダード版)」に続き、小学1~3年生向けや中学生向けの教材も作成予定。児童生徒の発達段階に応じて活用される。
【「GIGAワークブックかまくら(スタンダード版)」教材ダウンロード】