日本DX大賞実行委員会は「日本DX大賞決勝大会 行政機関部門」を6月23日(木)に開催。書面審査を通過した7団体がDX事例を発表し、受賞4団体が決定。大賞は職員自身が本当に必要なモバイルアプリを考え作成し、全職員で使用している熊本県小国町が受賞した。
■書面審査を通過した7つの自治体が事例を発表
「日本DX大賞決勝大会 行政機関部門」は大賞を受賞した熊本県小国町のほか、岡山県笠岡市、群馬県、兵庫県加古川市、宮崎県都城市、神奈川県、山形県南陽市の7つの自治体が書面審査を通過。それぞれDX実践事例を発表し、各賞が決定した。
■登録のあった事例をセミナーやメディアで紹介
日本DX大賞実行委員会では、今回受賞したDX実践事例をはじめ、本大賞の趣旨を踏まえて登録のあった事例を構成団体主催のセミナーやメディアで紹介するなど、日本のDX推進に向けて貢献する。
<日本DX大賞 行政機関部門 受賞団体>
【大賞】
受賞団体:小国町
登壇テーマ:小さく始めて大きく育てる こつこつと現場発のDX推進
概要:DXには高度なスキルとお金が必要。だとすれば小さな自治体でのDX推進は不可能。この不可能を可能にするため、小国町ではモバイルアプリ作成ツールを導入。職員自身が本当に必要なモバイルアプリを考え作成、全職員で使用。トライ&エラーを繰り返しながらのアプリ作成と運用により、出退勤管理、体調管理、防災、選挙事務、そして公用車管理と必要なものから、現場からのDXで業務の効率化と住民サービスの向上を進めている。
【優秀賞】
受賞団体:神奈川県
登壇テーマ:マインドチェンジを引き出す自治体変革PJ-DX
概要:2020年2月のダイヤモンドプリンセス号横浜帰港に始まる日本の新型コロナウイルス感染症との戦いは、常に最新のDXを取り入れた神奈川県庁が先導してきた。最新の空き病床の管理や療養者の健康観察等、いまや全国規模で標準化されている数々のシステムは、神奈川県庁で設計されたモデルがベースになっている。背景には行政外部の人材による、既存の行政システムにとらわれない柔軟な危機管理や現場指導がある。
【優秀賞】
受賞団体:都城市
登壇テーマ:デジタル時代のパスポート!マイナンバーカードインフラ化プロジェクト
概要:都城市ではマイナンバーカードをインフラとして活用すべく、「都城方式」と呼ばれる申請サポートを全国初で実施。全国の自治体への横展開も進んでいるほか、誰一人取り残されないよう出張申請サポート専用車も全国初で運用している。また、電子母子手帳サービス、図書館カード、おくやみ窓口、自治体マイナポイント等の利活用シーンの拡大にも積極的に取り組むことで、マイナンバーカード交付率は4月1日現在で78%、全国の市区でトップの数値となっている。
【マイクロソフト賞】
受賞団体:加古川市
登壇テーマ:「加古川市版Decidim」~新しい市民参加型合意形成のカタチ~
概要:コロナ禍において、市民を集めたワークショップの開催は困難に。また、オフラインイベントに参加したくても時間の制約から参加がかなわなかった、子育て世代をはじめとするサイレントマジョリティの意見をいかに拾い上げるかということは、これまでから行政の大きな課題だった加古川市。そこで加古川市では、「Decidim」を活用した新しい市民参加型合意形成の取組を進め、これらの行政課題を解決しようとしている。
<日本DX大賞 概要>
日程:
6月20日開催 大規模法人部門
6月21日開催 中小規模法人部門
6月22日開催 支援機関部門
6月23日開催 行政機関部門
6月24日開催 官民連携部門
主催:日本DX大賞実行委員会
後援:デジタル庁、総務省、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
協力:ASCII STARTUP、EnterpriseZine、月刊総務、DXマガジン、Heroes of Local Government、デジタル行政、データのじかん