コロナ禍で動画視聴などが進む中、2019年から2021年の2年間で、子供のネットに対するポジティブな意識が増加していることが博報堂教育財団「こども研究所」が小学4年生から中学3年生1200人に対して実施した調査から明らかになった。
■3年間でスマホやタブレットの使用率が上昇
こども研究所では「子どもの体験と認識に関する年次定点調査」を2019年から実施。この2年間で「スマホ」「タブレット」等のデジタル機器の使用率が軒並み増加しており、2年間でスマホの使用率は58.5%から65.7%、PCは26.0%から33.7%、タブレットは35.5%から44.3%に上昇している。
■ネット上での生活は大切という回答が1割も上昇
「情報機器で見ているもの」では「テレビでYouTubeなどの動画サービスを見る」が28.1から43.8%に急増。また、2019年と比べて「ネット上での生活が好き」は12%、「ネット上での生活は大切だ」は11.0%上昇するなど、学校や家庭でデジタル機器の活用が進む中で、ネット上の生活に対するポジティブな意識は増加している。
■学校や家庭以外の対面型の体験が減少傾向に
また、この2年間でカラオケ、コンサート、趣味に関するイベントなどの体験が減少しており、特に学校や家庭以外のオフライン/対面型の体験が減少している。
■減少する異年齢の子供との接触
「普段、接している人」で接触が減っている人では「同じ学校の下級生」が8.7%減少、「同じ学校の上級生」が7.4%減少するなど、異年齢の子供との接触が減っていることが分かる。また、「その他の親せき」が6.7%、「学校以外の活動でのコーチ・先生など」が5.3%減少するなど第三の大人との接触も減っている。
<「子どもの体験と認識に関する年次定点調査」調査概要>
調査エリア:全国
調査対象者:【子ども調査】小学4年生~中学3年生の男女:1200人
調査実施時期:2021年10月29日~11月22日
調査手法:インターネット調査(調査パネル:マクロミル)
企画分析:博報堂教育財団こども研究所
実施集計:株式会社H.M.マーケティングリサーチ