青翔開智中学校・高等学校は生徒の非認知能力を客観的に評価するため、学力以外の資質・能力を可視化する評価ツール「Ai GROW(アイ・グロー)」を鳥取県では初めて導入する。
■開校8年目で難関大学合格者を輩出
青翔開智中学校・高等学校は、中高一貫の探究プログラムを通して生徒が好奇心に基づき進めた研究結果を総合型選抜入試で活用し、研究をさらに深められる志望校に合格している。その結果、開校8年目にして難関大学合格者も輩出している。
■教育効果の可視化に注力
同校は、探究プログラムの実施だけでなく、生徒の主体的・自律的な学びを促進するために、独自の学習評価を開発。育成・評価する能力を「探究」・「共成」・「飛躍」(計37項目)と定め、自己評価・相互評価・教員評価を組み合わせ、IT技術で効率的なフィードバックを行うなど、教育効果の可視化にも力を入れている。
■生徒の自己評価が中心だった「共生する力」「飛躍力」
「共成する力」「飛躍力」は「非認知能力」と呼ばれる領域であり、評価が難しいとされている。例えば相互評価をする際に、評価者の甘辛傾向や忖度が評価結果に影響を及ぼすため、公正な評価が難しくなる。そのため、同校は「探究力」は教員評価だけでなく、生徒同士の相互評価も実施してきたが、「共成する力」「飛躍力」においては、これまで自己評価を中心としてきた。
■「共生する力」「飛躍力」をAIで客観的に評価
これらの非認知能力の評価が難しい問題に「Ai GROW」は対応できるため、「共成する力」「飛躍力」においてもより客観的な評価を実現することを目的として導入を決定。また、Ai GROWのレポートは、生徒の個性・強みがより幅広く公正に可視化できるため、総合型選抜入試等の場面で、自身の強みを客観的に捉え、アピールすることができる。
<Ai GROWとは>
従来のペーパー・テストでは評価が難しい「資質・能力(思考力、判断力、表現力等)」を、AIを活用した公正な相互評価等を通して可視化する、評価ツール。国内外250校以上に導入されている。一般的に、相互評価は、評価者の甘辛傾向や忖度等、「不要な評価の偏り(バイアス)」が発生しやすいという課題がある。一方Ai GROWでは、評価傾向の甘辛や、評価者の質、スマホや端末で回答する際の指の動き・かかった時間などを踏まえた「評価の信頼度」をAIが分析した上で、評価結果を補正し、より公正な非認知能力の評価を実現している。(特許技術)