製薬・医療機器など国内でPHRサービス事業を展開する15社の企業が業種を超えて集まり、「PHRサービス事業協会(仮称)」設立宣言を6月16日(木)に行った。今後2023年度早期の設立が目指される。
■健康・医療に関する様々なデータを効果的に利活用
PHRサービスは健診情報や歩数、血圧等の健康医療(PHR)データを利用することで、日常や医療機関受診時での利活用ができ、新たな産業の新興が見込めるサービス。「PHRサービス事業協会(仮称)」は健康・医療に関する様々なデータを効果的に利活用するための標準化やPHRサービスの品質向上を促進するためのルール整備などについて検討する。
■利用者の利便性向上と新しい産業創出に向けて連携
経済産業省としても、PHRサービス産業が発展し、利用者の利便性向上と新しい産業創出に向けて、今後も「PHRサービス事業協会(仮称)」と連携を深めていく。
<参加企業(五十音順)・出席者>
Welby 比木武 代表取締役
エーザイ 岡田安史 代表執行役COO
エムティーアイ 前多俊宏 代表取締役社長
オムロン 荻野勲 オムロン ヘルスケア 代表取締役社長
KDDI 森田圭 取締役執行役員常務
塩野義製薬 澤田拓子 取締役副社長 兼 ヘルスケア戦略本部長
シミックホールディングス 中村和男 代表取締役CEO
住友生命保険 高田幸徳 取締役 代表執行役社長
SOMPOホールディングス 櫻田謙悟 グループCEO 取締役 代表執行役会長
TIS 岡本安史 代表取締役社長
テルモ 鮫島光 専務経営役員 メディカルケアソリューションズカンパニープレジデント
日本電信電話 澤田純 代表取締役社長 社長執行役員
FiNC Technologies 南野充則 代表取締役 CEO
富士通 砂田敬之 富士通Japan 代表取締役社長
MICIN 原聖吾 代表取締役CEO
【SOMPOホールディングス 櫻田謙悟 グループCEO 取締役 代表執行役会長】
日本は健康・医療に関するリアルデータの宝庫であり、データを活用したソリューションが提供できる。この分野における民間分野でのイノベーションを起こしていくため、業種の縦割りでなく、横の連携の会議体が必要であり、それが、このPHRサービス事業協会。お客様に何ができるかを意識してPHRサービス産業を発展させ、健康寿命延伸、労働生産性の向上、国際競争力強化をオールジャパンで実現していく。この宣言に沿ってしっかり進めたい。
【シミックホールディングス 中村和男 代表取締役CEO】
生涯にわたるPHRの活用を進めることで、医療の高度化、医療費の抑制にも繋がり、社会的にも大きな意義がある。標準化の検討を進めることは決して簡単ではないが、グローバル化、技術の進化を意識して検討を進めていく。
【KDDI 森田圭 取締役執行役員常務】
PHRサービスはユーザーの健康に関わるサービスである一方で、その品質管理はサービス提供者の自主性に委ねられていた。サービス品質につながるルールや考え方をまとめ、業界全体の品質や信頼性向上に貢献する。主な検討事項としては、短期的には個人情報保護・セキュリティ確保に向けた考え方やリコメンデーションのあり方など、中長期的には使いやすさなども含めたサービス評価のあり方などである。