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令和4年度「幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業」19自治体が選出

2022年6月18日

文部科学省は「幼保小の架け橋プログラム」について、接続期のカリキュラムの開発や研修の実施などに重点的に取り組む自治体を採択する委託事業として「幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業」を2022年度から実施。公募の結果、19自治体から事業計画書の提出があり、審査会議における審査により全自治体の採択が決定した。

 


■採択された自治体で「幼保小の架け橋プログラム」の開発・実践を進める

採択された自治体ではモデル地域として「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりに、一人ひとりの多様性に配慮した上で、全ての幼児に学びや生活の基盤を育む「幼保小の架け橋プログラム」の開発・実践を進める。

 


■モデル校となる幼稚園・保育園・小学校を指定して取組を進める

モデル地域では重点的に取り組む幼保小を指定し、以下のような取組を進める。


中央教育審議会初等中等教育分科会「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」における議論の成果を踏まえ、接続期のカリキュラムの開発及び取組の評価


接続期のカリキュラムの実施に必要な教材や研修等を開発・実施


園や小学校におけるカリキュラム、指導計画や保育の計画の作成・実施

 


<採択された19自治体・調査研究概要>


【北海道】

幼児教育施設や小学校のほか、福祉関係機関等との情報共有・活用及び架け橋期のカリキュラム開発・実践等を通して「接続に関わる課題」の解決方策を研究する。研究に当たっては、重点的に取り組む地域を指定。接続に関する事例を蓄積し、「わがまち版プログラム」の策定を目指す。そして、研究成果について幼児教育推進体制を活用して広く共有することで道全体の教育の質的向上及び地域間格差の解消を図る。

 


【岐阜県】

「幼保小の連携・協働による『つなぐ・高める・支える』架け橋プログラムの開発・実践」をテーマとし、県・市町村並びに大学関係者等が連携して「カリキュラム開発会議」を設置するとともに、架け橋期の教育の枠組みの構築、授業の改善等を行う。その際に、特別支援育の観点からも検証することにより、切れ目のない支援となるよう研究を推進する。

 


【滋賀県】

協力校・園にコーディネーターを配置し、校種間の連携・接続を推進するとともに、指定の小学校の教員が保育へ参画することで幼小接続の意識改革を図る県独自の「幼小連携事業」と連携し、公開研修会の実施等を通して研究成果を全県的に普及させる。

 


【広島県】

幼保小連携・接続の取組の現状が市町において異なることを踏まえ、特別な配慮を要する子供への支援、幼児教育の質に関する保護者との共有促進など、指定地域ごとに研究テーマを設定し、「架け橋期のカリキュラム」の開発、実践、改善・発展等に取り組む。そして、その成果を研修等で横展開することで、県内全域の幼保小連携・接続の取組の普及を図る。

 


【山口県】

架け橋期のカリキュラム開発会議と、幼児教育長期研修(小学校教諭を1年間幼稚園等に派遣する研修)の関係園・校とが研究協力し、架け橋期のカリキュラムの在り方及び保幼小の教員が共に学び、主体的に関わる仕組みづくりを進める。

 


【高知県】

幼保小の円滑な接続を図るため平成30年に作成した「高知県保幼小接続期実践プラン」も踏まえながら、地域の課題を踏まえた体制づくりを進めるとともに、学校種、設置者や施設類型の違いを越えた架け橋期のカリキュラム開発を行い、幼児期の遊びの中の学びや生活について幼保小の先生が共に考えることを通して、架け橋期における実践の充実を図る。

 


【大館市(秋田県)】

0歳から 22 歳までの成長過程に全ての教育・保育期間が協働して関わることを基本とする「大館ふるさとキャリア教育」の理念のもと「人間的基礎力」の育成に向け、心理・療育等との連携を強化するとともに、研修や授業・保育参観等に参加しやすい体制づくり等の支援を行い、年中児から小学校低学年までの連続した「架け橋期のカリキュラム」の開発と保育・授業改善のための研修及び普及を図る。

 


【白石市(宮城県)】

域内の保幼小のみならず中学校も協力校に指定。幼児期における遊びや小学校における主体的な学習活動中の学びの姿について、その後の中学校における教育とも関連させながら、発達段階ごとの「学びの連続性」を整理することで、架け橋期のカリキュラムの開発・充実に取り組む。

 


【西会津町(福島県)】

架け橋期の子供同士の交流として、町特産のミネラル野菜栽培を取り上げるなど、地域・保護者との連携を図りながら、地域の特色を生かした活動を展開することで、「挑む心とやり抜く力で、未来を創る西会津っ子」を育成する。

 


【川越市(埼玉県)】

幼保小の子供の育ちをつなぎ、志を高くもち自ら学び考え行動する子供の育成を理念とする「川越市ときも学びのプロセス」を基盤として架け橋期のカリキュラムを編成する。PDCA サイクルを確立していくことで、学びの連続性をふまえた未来へつながる力を育てていく。

 


【横浜市(神奈川県)】

大都市の特性を踏まえた架け橋プログラムの創造をテーマとし、子どもの姿を中心に園・学校の取組の収集・分析等を行うとともに、対話主体の研修モデルの作成や「横浜版接続期カリキュラム(仮)」の刊行を通した支援を行う。具体的には、実践事例集作成や「遊び」等の研究事業と、接続期や教育交流等の研修事業を軸として本事業を進めていく。

 


【袋井市(静岡県)】

幼児期から12年間を通した一貫教育カリキュラムに基づいた幼小中一貫教育の仕組みと幼児教育センターの幼保小接続の取組を活用し、架け橋期の全ての子どもたちの学びや生活の基盤を育むための具体的なカリキュラム開発と実施、検証、定着、発信を行う。

 


【掛川市(静岡県)】

幼保小の接続に関して保育者と教員が共通の理解を深められるよう本市が策定した「かけがわ型育ちと学びのジョイントブック」を活用。幼児教育と小学校教育の共有と理解を推進させながら、研究指定園・校において、アプローチ・スタートカリキュラムを一体的に捉えた「かけがわ型架け橋カリキュラム」の開発、検証を実施する。

 


【京都市(京都府)】

地域の幼保小が架け橋期の育ちへの願いを共有し、架け橋期の教育が質的に向上されることを目的として、就学前施設の状況や幼保小接続の状況など特徴の異なる3つの小学校区において、それぞれの実態に応じたカリキュラムの開発等に取り組み、その実践に必要な研修を推進することで全市的な広がりを図る。

 


【枚方市(大阪府)】

幼保小連携の推進により、教育の質の向上が確実に図られるよう、小学校敷地内にある協力園における研究の経過や研修内容の好事例を市内の他園・他校へ随時配信・共有し、内容を磨き上げていくことで、どの地域においても活用可能なカリキュラムを開発する。

 


【箕面市(大阪府)】

カリキュラム開発会議において、めざす子どもの姿を共有した上で、幼稚園と小学校が併設される等の特徴のある小学校区における従前の取組や課題等も踏まえながら、カリキュラムの開発、実践、評価を実施し、他校区への展開につなげる。

 


【津和野町(島根県)】

保小連携コーディネーターと幼児教育コーディネーターを核としながら、ICT を活用した効率的な連絡体制下におけるカリキュラム開発や協働研修等を通して、架け橋期における個別最適な学びの実現や関係者間の相互理解の深化を図る。

 


【高松市(香川県)】

「子どもの学びをつなぐ、持続可能な保こ幼小連携・接続」を研究課題とし、①気軽に対話できる教職員関係の構築、②子どもの学びの共有と分析、③連携校区の実態に即した接続期カリキュラムの充実・改善を研究の柱として実施する。そのため、子供の姿等から子供の学びを捉えて教職員間で伝え合う「子どもの学びトークシート」、互恵性のある交流に向けた「交流シート」「交流・参観メモ」の活用などを含めて研究を行う。

 


【竹田市(大分県)】

幼児教育施設派遣研修に1年間派遣された小学校教諭が幼保小をつなぐ架け橋となり、療育機関や大分県等との連携を図りながら、協力園・校における架け橋期の取組を推進する。

 

令和4年度「幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業」の採択について(PDF)

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