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食にまつわる職について学ぶ「ショク育」授業~規格外野菜をECで販売 青稜中学校

2022年6月17日

東京・品川区の青稜中学校(青田泰明校長)は2、3年生の有志約50人の生徒を対象としたSDGsゼミナール「2030~未来への挑戦~」で、食にまつわる職について学ぶ「ショク育」授業を6月の食育月間・環境月間に合わせて6月6日(月)に開催した。


■様々な企業などから講師を迎えてSDGsについて学ぶ

SDGsゼミナールは外部講師による講演やワークショップを通して持続可能な社会への理解を深める授業。「ショク育」授業ではメルカリShopsを運営する㈱ソウゾウから飛田瞭氏とロココファームでトマトを栽培している東海直明氏を講師に迎え、「フードロスを減らそう!規格外野菜をECで売るには?」をテーマに取り組んだ。

 


■目隠しをした状態で2種類のトマトを食べ比べる

はじめに生徒は抜き打ち「トマト」試験として、目隠しをした状態でAのカップに入っているトマトとBのカップに入っているトマトを食べ比べた。76%の生徒が規格外のトマトを美味しいと答えたが、実はABも同じ畑で採れた、同じ味のトマトと知ると驚きの声があがった。


■形が崩れた規格外野菜をメルカリShopsで販売

抜き打ち「トマト」試験を通じて、生徒は規格外のトマトが普通に店頭で売られているトマトと味が変わらないことを知った。形が崩れたなどの理由から店頭には並ばなくなった規格外のトマトだが、この規格外野菜の良さをメルカリShopsでアピールして販売することが今回の課題となる。

 


■グルタミン酸を豊富に含むトマトの魅力

続いて農業という職業を知るため、ロココファームの東海氏がトマトの豆知識を紹介。鰹節や昆布が持つ、うま味は出汁に使われることで有名だが、うま味成分であるグルタミン酸がトマトには豊富に含まれており、イタリアではトマトが出汁として料理に使われている。また、ことわざに「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるように栄養豊富で健康を保つ食材となる。

 


■農業は6次産業で幅広い展開に

農業も栽培・収穫だけを行っていた従来の1次産業から、今では製造、食品加工、流通・販売まで行う6次産業に変わってきている。東海氏の仕事も葉面散布液の作成や収穫量・計測値のチェック、そしてメルカリShopsへの商品登録など、その内容は多岐に渡る。

 


■フードロスを無くすために

そしてフードロスを無くすことも、今の農家にとっては大事な要素となる、キズがついたトマトなどは主に自社飲食店で食材として使用し、売れ残ったものは加熱用トマトとして再販。最終的にはトマトジュースやトマトソースなど加工品の原料として使われることになる。


■メルカリShopsで販売する際の3つのポイント

続いて飛田氏はメルカリShopsでの販売のポイントを紹介。きれいな写真を撮る=サイトで目を引くことが大事。ただし公開後のトラブルを避けるためキズなども隠さずに撮る、タイトルの付け方が大事=多くの商品が並ぶ中、タイトルで目を引きつける。その際に産地や内容量などもタイトルで分かるようにする、説明文にこだわる=無添加やハンドメイドなど商品の特徴を紹介する。また、検索されそうな単語を説明文に入れることで閲覧数が増える。

 


■生産者が手軽に出店できるメルカリShops

メルカリは個人が売り買いを行えるフリマアプリだが、2021年から生産者がネットショップを開設できるメルカリShopsを開始。スマホから手軽に出店できるのが大きな特徴。在庫の管理や大口の配送ができるのがメルカリとの違いとなる。

 


■メルカリShopsで販売するトマトを選ぶ

講義を聞いた生徒たちは5つのグループに分かれて、メルカリShopsでの販売を体験した。用意されたトマトの中から、自分たちのグループが販売するトマトを選んでいく。トマトソースやトマトジュースと組みみ合わせて、どうすれば売れるかを考えていく。


■販売に向けて準備を進める

販売するトマトが決まったら、そのトマトを思わず買いたくなるようなキャッチコピーを付ける。さらに、トマトの販売価格を決める際には、メルカリShopsで似た商品がいくらで売られているかを調べ、手数料や配送料も含めて価格を決定する。そして、商品の写真をiPadで撮影し、説明文などを記入していった。


■5つのグループが発表

最後に各グループのリーダーが、それぞれの商品の特徴を発表した。


Aグループはトマトソースとトマトをセットにして、採れたてということを強調して出品。トマトが苦手な人もトマトソースなら子供から大人まで美味しく食べられることをPRして販売する。


Bグループはトマト5個とトマトジュース、トマトジャムの詰め合わせを販売。ジュースなので誰でも飲めることと茅ヶ崎で採れた新鮮なトマトであることをアピールした。


Cグループはトマトソースとトマトジャムとトマトの詰め合わせセットを発売。注目を集めるために写真をきれいに撮ることにこだわった。


Dグループは生のトマトからソース、ジャムなど、様々なトマトを食べたいという人の要望に応える「欲張りトマトセット」を発売。色々な商品があるので、どれを目立たせるか考えながら写真を撮影した。


Eグループはトマトジュースをメインにした「元祖 THEトマト」を発売。写真もトマトジュースを中心に撮影。トマトそのままの味がジュースで味わえることから、このネーミングにしたという。

 


■生徒が選んだトマトを実際にメルカリShopsで販売

生徒が選んだ、この5品のトマトは実際にメルカリShops内のトマト農家「ロココファーム」でフードロスを削減するために考案した規格外トマトとして販売された。

 

青稜中学校

ロココファームのショップ

メルカリShops

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