プログラミング能力検定協会は、これまで定量的な評価が難しかったプログラミング能力について、プログラミング言語に寄らず、学習・教授・評価するための共通参照枠「Common Framework of Reference for Programming Skills(以下、CFRP)」を6月6日(月)に公開した。
■習熟度を3つの段階および6つのレベルとして定義
今回、公開したCFRPは実際の教育現場での学習者の状況や検定実施によって培った作問・評価のノウハウから、汎用的かつ詳細な形でプログラミングの基礎知識を概念としてまとめた。その習得度を3つの段階(簡単な処理のプログラムを作成可能、複雑な処理のプログラムを作成可能、実用性の高いプログラムを作成可能)及び6つのレベルとして定義。
■どのような知識が必要か詳細に定義
また6つのレベルはさらに詳細な60以上のプログラミング概念に分解することができ、具体的にどのような知識が必要であるかを詳細に定義している。これにより、教育者あるいは教材の作成者は学習者の個々の習熟度に合わせた効果的な指導や評価が可能となり、限られた時間の中で最大限の教育効果を実現できる。
■明確な学習目標を設定可能に
学習者は自身のプログラミング能力を客観的かつ詳細に把握した上で明確な目標を設定することができるため、これまで以上に効果的な学習体験を得ることができる。さらに、大学入学共通テスト受験において習得すべきレベルが把握できるなど受験対策にも活用できる。
<プログラミングの学習・教授・評価のための共通参照枠>
【プログラミング能力検定(プロ検)とは】
2020年12月にスタートしたプロ検は、子供たちのプログラミング学習への意欲喚起や学習継続のきっかけとして、また、受検者や教育者が個人のプログラミング能力・技能を可視化した上で、効果的な学習・指導に繋げることができるツールとして活用されている。現在、プロ検はビジュアル言語版、テキスト言語版(JavaScript)のどちらにも対応しており、様々なレベルの人が受検できる。2022年内にはPythonによる受検も可能となる予定で、さらに多くの人が自身のプログラミング能力を測定・把握できるようになる。