デジタル体験は対面よりも重要と考える人が、対面の方を重視する人と同等に存在することが、アドビが世界15か国の12,000以上の消費者と2,000人のビジネスリーダーを対象に実施したグローバル調査「Adobe Trust Report2022」から明らかとなった。
■ミレニアム世代はデジタル体験を対面より重視
今回の調査では、日本の消費者がデジタルにおける顧客接点を対面と同様に重要と捉えていることが判明した。世代別の回答を見てみるとミレニアル世代などは対面よりデジタル体験を重要視する傾向が明らかとなっており、約2年にわたるコロナ禍により社会がデジタル化した様子がうかがえる。
■コロナ禍で顧客との信頼関係構築が困難に
消費者の顧客体験がデジタルに傾倒する一方で、約半数の経営層(49%)は、コロナ禍により「顧客との信頼関係構築・維持が難しくなった」と感じている。もっとも多く直面した課題として「顧客からのデータ共有」が挙げられた(34%)。
■個人情報の扱いに危機感を感じる
日本の消費者は個人情報の管理に特に高い懸念を示しており、「承認されずにデータが利用されること」(86%)に最も不安を感じている。また83%が「自身のデータが盗まれる」ことを危惧しており、海外のどの地域よりも日本は高い数値となっている。個人情報の管理に自信を持っている経営層が多い一方で、顧客は企業へのデータ提供に躊躇していることが分かった。
<Adobe Trust Report 2022 概要>
調査方法:アンケート調査
実施対象:12,000人以上の消費者と従業員が50人以上の企業のシニアビジネスリーダー2,000人
調査対象国:15か国
北米:米国
欧州:ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、スウェーデン、イギリス
アジア太平洋:オーストラリア、ニュージーランド、インド、日本、SEA(シンガポール、フィリピン、マレーシア、タイ)