新型コロナによって生きづらさを抱え、孤立・分断している若者に向けて、その悩みを肯定する企業とともに強い絆をつくり、より良い未来をつくることを目指して「“COE”プロジェクト」が5月27日(金)に発足した。
■6割の若者がサイレントマイノリティーに悩む
独自調査の結果、他人より少々苦手なこと、小さなコンプレックスなど「なんだか、みんなと違う」と感じる悩みや課題を声にできずにいる社会現象=サイレントマイノリティーに悩む若者が6割にのぼることがわかった。
■若者の様々な声を聞いて、よりよい未来をつくる兆しに
CINRAとSIGNINGは未来世代の若者たち一人ひとりの小さな声や悩みを拾い上げるため共同プロジェクト“COE”を立ち上げた。未来世代へのインタビューやリサーチ、情報発信などを通じて未来世代の様々な声を聞き、伝えていく。そして、小さな声から課題を見つけ出し、クリエイティブとカルチャーの力を通してよりよい未来をつくる“兆し”に変えていく。
■『ちいさな coe』で子供たちの生の声を配信
“coe”プロジェクトの取組としてCINRA制作のpodcast番組『ちいさな coe』を配信。「未来世代の小さな声を響かせる」ことをコンセプトに、なかなか表に出ることのない子供たちの生の声を集め、ドキュメンタリータッチで音源を提供する。
■第1回は子ども食堂に集う子供たちの声を配信
『ちいさな coe』は、まだ名前のなかった、けれどたしかにそれぞれが持っている「生きづらさ」のようなものを発見し、共有していく。第1回は、子ども食堂「あーちのめし処」に集う子供たちの声を配信する。
■クリエイティブとカルチャーの力で、よりよい未来に
SIGNINGが持つ課題解決力と、CINRAのクリエイティビティーとのかけ合わせで、小さな声から課題を見つけ出し、クリエイティブとカルチャーの力を通して、よりよい未来をつくる“兆し”に変えていく。また、彼らの声に耳を傾け“coe”プロジェクトと一緒に、新たな市場をつくり課題解決していく仲間を探す。
■悩んでいる人になんと声をかけて良いか分からないというジレンマ
“COE”プロジェクトのテーマでもある“サイレントマイノリティー”に着目したレポートも同時に発表。レポートからはマイ・マイノリティーを抱える人の多くが「相談したくても言い出しにくい」と悩んでいる一方、当事者だけでなく周りにいる人々も「悩んでいる人がいたら気軽に話したい」と思いながらも「なんと声をかけていいかわからない」というジレンマがあることが分かった。
■カルチャーの持つ力が心の扉を開く
また、カルチャーの持つ発信力やつながる力を活用することで、彼らの心の扉を開きやすくしてくれ、名もなきマイ・マイノリティーを知ってもらうきっかけになるかもしれない。声なきサイレントマイノリティーに向き合い、一人ひとりのマイ・マイノリティーに応えようとチャレンジすることが企業のブランディングや新たな価値創造につながると思われる。
<サイレントマイノリティレポートでわかったこと(抜粋)>
①マイ・マイノリティーの領域を調べたところ「電話が苦手」「過剰に反応してしまう」
「苦手な生活音がある」といった自分の性格・好みをマイ・マイノリティーと感じる人
が最も多かった。
②マイ・マイノリティーを抱える10-20代の70.4%が「悩んでいる人がいることを
もっと知ってほしい」と思っている一方で、74.7%の人が「相談したくても言い出し
にくい」と、多くの人がジレンマを抱えていることが分かった。
③他の世代と比べ若者の方が孤独をより強く感じており、同じ悩みを抱える人と
つながりあえたり、声を届けるプラットフォームや接点をつくることが社会課題解決
のヒントとなるのではと考えた。