I&CO Tokyoは、デジタル絵本サイト「みらいを えらべる ものがたり『えらぶっく』」を4月20日(水)に公開した。世代を問わず親しまれている「ももたろう」「さんびきのこぶた」「アリとキリギリス」を題材に、SDGsの考え方に触れながら結末を自分で作り上げていくデジタル絵本となっている。
■選択肢によってストーリーや結末が変わる
『えらぶっく』では、物語の途中にある分岐点で読者自身が次の展開を選び、その選択によってストーリーと結末が変わっていく。それぞれの選択肢はSDGs17の目標に紐づいており、楽しみながらSDGsの考え方に触れる機会と、「未来は自分たちの手で変えられる」という原体験の提供が目指される。
■地球のことを考えながらストーリーを選択
例えば「ももたろう」では、物語の序盤でおじいさんが「山のゴミ拾いをする」を選ぶとキジが鬼退治に加勢する展開になったり、ももたろうが「学校に通う」を選ぶと、剣ではなく他のアイデアで鬼退治をする展開になるなどストーリーが変わってくる。
■SDGsメダルを集めていく
分岐点に用意された2つの選択肢のうち1つは、SDGsに関連の深いアクションになっている。SDGsに関連の深い方を選択するとSDGsメダルを手に入れることができ、読後はそのお話の中で手に入れた、すべてのSDGsメダルについて詳しい内容を確認することができる。
■「えらぶっく」を通じて家族で地球のことを考えるきっかけに
4月22日(金)は地球環境について考える「アースデイ」。「子供にSDGsを学んでほしい」と思っている親が9割以上である一方、「家族でSDGsについて話し合ったことがある」のは約3割となっている。「えらぶっく」を体験することで、家族で地球のことについて考えるきっかけとなる。
<『えらぶっく』概要>
ウェブサイトURL:https://era-book.com/
対象年齢:4歳~小学4年生
利用料金:無料
対象デバイス:PC、スマートフォン、タブレット
推奨環境:
【OS】iOS 14以上、android 9.0以上
【ブラウザ】safari 最新版、google chrome 最新版
■新渡戸文化学園で「えらぶっく」を用いたワークショップを開催
サイト公開に先立ち、『えらぶっく』を用いたワークショップが新渡戸文化学園で4月9日(土)に行われた。『えらぶっく』をみんなで読んだ後、自分だけのストーリーとして、SDGsに関連する「ももたろうのもうひとつアクション」と「その先の未来」を作成し、互いに発表した。
■もうひとつの物語を絵と文で表現
今回のワークショップでは『えらぶっく』に登場する「成長したももたろうが学校に行くか・働きに行くか」のシーンを出発点とし、SDGsメダルのうち好きなメダルを一つ選び、それに関連したもうひとつの物語を絵と文で表してみるワークを実施した。
■アンケートでは全員が「すごく楽しかった」「楽しかった」と回答
ワークショップ後のアンケートでは、参加した児童全員が「すごく楽しかった」「楽しかった」と回答。満足した点としては、「知っているお話と違うところ」「メダルをゲットできるところ」などが挙げられた。また、「鬼は桃太郎だけじゃなくて村の人にも謝った方がいいよ!」「SDGsについてもっと触れてもよかったのでは?」など、児童や保護者からも多くのアイデアや気づきが寄せられた。
<新渡戸文化学園 山内佑輔教諭 コメント>
「自分の行動が未来を変える」を伝えるミッションは大きなものに思えるが、手段としてのキャッチーさやデザイン性も『えらぶっく』の大きな特徴だと思いました。動きや音があるユニークな読書体験を楽しみながら、結果としてSDGsに触れることができる仕掛けは、「SDGsを教科書的に教えることはしたくない」という課題に対する一つの解決策になるのではないか。今後もさらなる『えらぶっく』のブラッシュアップを期待しています。