2022年度から高等学校で「総合的な探究の時間」が導入され、生徒が自ら問題意識を持ち、問いを設定するという自律的な学習を求められる中、「探究」を学ぶための初の学習図鑑『高校生のための「探究」学習図鑑』が学事出版から3月25日(金)に刊行された。
■探究のプロセスと同じ章立てで構成
本書は高校生自身が「総合的な探究の時間」に取り組む際に、具体的な手順や方法、考え方について読み進めながら理解するための本。「第1章 課題の設定」「第2章 情報の収集」「第3章 整理・分析」「第4章 まとめ・表現」という構成となっているが、これは探究のプロセスとまったく同じ構成となる。
■学んだ内容は章末のチェックリストで確認
それぞれのプロセスで必要なことを図解で学び、読み終わったら章末のチェックリストで理解度や達成度を確認。プロセスの流れを知りたいときには、「第5章 実践事例」で確認する。テーマ探しは巻末の「テーマ別 課題例・ 実践例のヒント」に掲載。実践の際に必要な「教材ワークシート」もダウンロードして、活用できる。
■ドキドキ、ワクワクしながら探究を学ぶ
「総合的な探究の時間」に必要な課題解決や仮説検証、主体的な資料の検索などの支援に役立つための図鑑が登場。高校生にとって探究のプロセスを経験すること自体が大きな学びとなる。ドキドキ、ワクワクしながら、「なぜ」「どうして」と日常的に考えながら、探究を学ぶことができる。
<例:図書館の使い方>
一例として「第2章 情報の収集」に掲載されている「図書館の使い方」では、次のような探し方の基本をマスターできる。
・PCの蔵書検索で本を探す
・本棚をみながら本を探す
・レファレンスサービスを活用する
・図書館で活用できる図書以外の資料
・新聞で情報を収集する
<書籍概要>
高校生のための「探究」学習図鑑
田村学・監修/廣瀬志保・編著
A4変型判/152頁
定価6,600円
ISBN978-4-7619-2832-2
<監修者・編著者紹介>
【監修者 田村 学(たむら まなぶ)】
國學院大學人間開発学部初等教育学科 教授
新潟県生まれ。新潟大学教育学部卒業後、上越市立大手町小学校教諭、上越教育大学附属小学校教諭、柏崎市教育委員会指導主事を経て、文部科学省教科調査官、視学官。2017 年より現職。著書に『深い学び』『学習評価』(いずれも東洋館出版社)、『学習指導要領の未来』『「探究」を探究する』(いずれも学事出版)など多数。
【編著者 廣瀬 志保(ひろせ しほ)】
山梨県総合教育センター主幹・指導主事
山梨県生まれ。山梨大学大学院教育学研究科教職大学院修了。大学卒業後、NHK甲府放送局キャスター、高等学校教諭・教頭を経て、2021 年度より現職。担当教科は理科・生物。早くから高校での「総合的な学習の時間」の実践に力を入れ、数々の実践を展開する。文部科学省『高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説 総合的な探究の時間編』作成協力者。現在、日本生活科・総合的学習教育学会の常任理事も務める。著書に『学習指導要領の未来』(分担執筆)『「探究」を探究する』(いずれも学事出版)など。
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