高校生を含めた生産年齢人口(15-64歳)における、痛み止めの使い過ぎによる頭痛の有病率は2.32%で、43人に1人が痛み止めの飲みすぎで薬物乱用頭痛になっていることが、糸魚川総合病院の脳神経外科らによる調査から報告された。
■痛み止めの使い過ぎによる頭痛について調査
「痛み止めの使いすぎによる頭痛(薬剤使用過多による頭痛、薬物乱用頭痛)有病率調査」は、糸魚川総合病院 脳神経外科と糸魚川市 健康増進課の研究チームが、能生国民健康保険診療所、仙台頭痛脳神経クリニックとの共同研究で実施。この調査において新潟県糸魚川地域の生産年齢人口(15-64歳)の痛み止めの使い過ぎによる頭痛の有病率が報告された。
■頭痛により生活に支障をきたしている場合は医療機関での治療を
日本における片頭痛の年間有病率は8.4%。月に2回以上、頭痛があるなど頭痛により普段の生活に支障をきたしている場合は医療機関で適切な治療を受けることが求められる。しかし、日本において片頭痛患者の約 7 割は医療機関を受診せず、市販の痛み止めで我慢をしているのが現状となる。
■予防のための多用な服用が頭痛の原因に
さらに「頭痛になったら困るから痛くないけれど予め飲んでおこう」というように頻繁に痛み止めを使用すると、かえって頭痛が起こりやすくなる。目安として月に10回以上痛み止めを飲んでいる場合、痛み止めの使いすぎによる頭痛になる傾向がある。
■50人に1人が適切な治療を受けておらず頭痛が悪化
糸魚川総合病院と能生国民健康保険診療所で糸魚川市民にアンケート調査を実施。その結果、糸魚川地域では15-64歳の人の2.32%が痛み止めの使いすぎによる頭痛になっていることが疑われた。50人に1人が頭痛に対して適切な治療を受けておらず、痛み止めの使いすぎにより頭痛が悪化していることが示唆された。これは諸外国の報告とほぼ同じくらいの割合となる。
■痛み止めだけに頼りすぎると薬物乱用頭痛に
頭痛の治療に関しては痛み止めを飲むだけでなく、予防薬などを毎日飲むようにするか、頭痛ダイアリーを記載して生活習慣を見直すことが求められる。痛み止めだけに頼っていると薬物乱用頭痛に発展する恐れがある。なお、今回の研究の成果は1月19日に神経学雑誌「Neurological Sciences」に掲載された。