東京都教育委員会ならびに東京スポーツ文化館は、高校生対象の社会体験プログラム「高校生世代チャレンジプログラム」の4か月の活動の成果として最終発表会を2月20日(日)にオンラインで開催。大賞をはじめ各賞が決定し、2021年度の同プログラムを終了した。
■高校生が社会課題への取組や社会貢献活動
「高校生世代チャレンジプログラム」は、社会課題への取組や社会貢献活動などを高校生世代自らが立案から計画の作成、実施までの一連の取組を全て行う。これによりコミュニケーション能力、問題解決力、主体性、協調性などの「生きる力」を身につけることを目的とする社会的起業体験プログラムとなる。
■伴走スタッフが高校生をサポート
東京都教育委員会や東京スポーツ文化館は「高校生世代チャレンジプログラム」をNPO法人Curiosityと共同開催。Curiosityからは大学生や社会人などのポランティアである「伴走スタッフ」を派遣し、高校生をサポートしてきた。
■未来に向けて何ができるかを考えてイベントなどを企画
2021年度のテーマは『2030 年に向けて「いま」きみができること』。 SDGsのコンセプトに沿って2030年にむけて、未来を担う高校生世代が「いま」互いを認め合い、未来につなげるために何ができるかを考えてイベントなどを企画。活動計画や資金計画を作成し、自ら実施し体験した。その上で、利益が生じた場合はSDGsに関係する活動を行う団体に利益の一部を寄附する。
■最終報告会を2月20日に開催
2月20日に行われた最終報告会では高校生や伴走スタッフに加え、外部審査員や高校生の保護者、これまで活動に協力した企業やNPOなど、120人を超える来場者があった。外部審査員は以下の通り。
・森本惠美子氏(東京都教育庁 地域教育支援部 生涯学習課 主任)
・森元憲介氏(東京証券取引所・大阪取引所 金融リテラシーサポート部 課長)
・米田瑠美氏(認定 NPO 法人カタリバ 職員/文京区青少年プラザ b-lab 館長)
・川村研治氏 (ESD 活動支援センター兼公益財団法人日本環境協会 参与)
<受賞結果>
大賞:RCAP チーム
外部審査員が「企画力」「創造力」「社会参画・社会貢献力」「コミュニケーション力」
「プレゼンテーション力」の5つの項目で審査を行い、最も高い評価を得たグループに
授与される賞となる。
課題:使える商品が捨てられてしまっていること。
活動内容: SHIRO の外装不良品製品を受託し販売する。そこで生まれた利益の一部を
チャイボラに寄付。
寄附先:NPO 法人チャイボラ
金賞:おこめチーム
伴走スタッフや東京スポーツ文化館の担当者が①企画の社会貢献度、②企画の計画性・
実行力、③メンバーの熱意、④困難な状況を切り抜ける力、⑤プレゼンテーション力―
これら5つの項目で審査を行い、最も高い評価を得たグループに授与される賞。
社会課題:マイクロプラスチックごみなどが引き起こす海洋プラスチック汚染問題
の解決
活動報告:プラスチックゴミを少しでも減らすことが出来るように蜜蝋で出来た
蜜蝋ラップのキットをメルカリや base で販売する。この活動が広まればより
一人ひとりの環境問題に対する意識も高まると考え、InstagramやTwitterメインで
広報に重きを置いている。今後はメンバーの学校にパンフレットを配ったりインスタ
ライブを行うことでもっとこの活動や蜜蝋ラップを知ってもらう。
寄附先:学生団体 olly(SDGs×高校生の PROM 開催)
来場者賞:Diversity チーム
一般の来場者が、目的・テーマに照らして来場者の主観で審査を行い、最も高い評価
を得たグループに授与される賞。
社会課題:衣服の大量廃棄問題 (特に若者のファストファッションの消費)
活動内容:いらなくなった服を回収し、コーディネートを組み販売することで、服の
リサイクル・再利用に貢献する。
寄付先:ユニセフ、日本救護医療センター、古着 de ワクチン
<2021年度の主な活動内容>
10月31日(日) 開講式、オリエンテーション、チームビルディング
11月7日(日) 企画検討、アイデア出し
11月21日(日) 企画準備、中間報告会
12月5日(日) 企画準備、お楽しみ企画(高校生交流会)
12月12日(日) 企画のプレ実施、お楽しみ企画(クリスマス会)
1月9日(日) 各チームの進捗確認、収支計画の作成など、企画実施
1月16日(日) 企画実施
2月13日(日) 最終報告会の準備、プレゼンの仕方
2月19日(土) 最終報告会の準備
2月20日(日) 活動報告会、アフターワーク、閉講式(Next Action 宣言)