学校法人河合塾は、2022年度より河合塾の全国52校舎でスタディプラスの教育機関向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」を導入することを決定した。
■先行導入により生徒の成績、チューターの指導力向上に効果
河合塾では、2021年度より一部校舎で「Studyplus for School」を先行導入し、ICTを活用した学習管理・学習実行支援を実施してきた。その結果、生徒の成績、チューターの指導力向上に効果が見られたことから、2022年度より導入規模を河合塾全52校舎に拡大することを決定した。
■河合塾基幹教育システムとデータ連携
2022年度からは、学習管理・学習実行支援に加えて、河合塾基幹教育システムと「Studyplus for School」をデータ連携しながら、入退館管理、出席管理まで「Studyplus for School」で実施することで、データの一元化と利活用を推進する。
■データを一元化し、業務の効率化と高度化を実現
スタディプラスは教育機関向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」、DXを支援するパッケージ「Studyplus for School Enterprise」を提供。「Studyplus for School Enterprise」は大手教育機関各社の基幹システムと「Studyplus for School」をデータ連携することで、バックオフィス(管理部門)の売上管理からフロント(教室部門)の学習管理までデータを一元化し、経営及び業務の効率化と高度化を実現する。
＜河合塾 導入インタビュー 進学教育事業本部 校舎企画部 財津亮氏＞
・Studyplus for School導入の背景について
河合塾では「人」との関わりを通じ、自分自身を育て続けるために必要な、計画実行力や主体的な学習態度、すなわち「自走する力」を確実に身に付けてもらうことを重視しています。これまで以上に生徒の学習プロセスにタイムリー、かつ積極的に関わることで、確実に学力向上と自走する力を身に付けてもらいたい。生徒自身が学習計画を立て、学習を記録し、それを振り返るといったことが非常に重要なプロセスだと考えており、それを繰り返し、かつタイムリーに行える点でStudyplusはベストマッチでした。
・Studyplus for Schoolとの具体的なシステム連携について
河合塾 塾生マイページ
今回の導入にあたり、Studyplus for Schoolと自社の教育システムをAPI連携しており、できる限り生徒やスタッフの手間にならない形で、各種データの自動連携を構築しました。Studyplusで入力した学習記録は、全て基幹教育システムに蓄積されるようになっており、塾生専用のWEBサイト「塾生マイページ」では、1週間前と比較した学習時間の増減や、同学年、同一志望大学の生徒の中での学習時間の順位が表示されます。また、入退館管理と出席管理も、現行システムの老朽化をきっかけに代替システムを検討した結果、Studyplusで入退館管理と出席管理も実施しました。河合塾の授業の予定や教材は、リアルタイムでStudyplusに表示され、授業の出欠もStudyplus上で登録できるようになります。
・Studyplus for Schoolの先行導入で実施したことは
2021年度、一部の校舎でStudyplus for Schoolを先行導入しました。実施したことは3点、①面談の中で決定する中長期的な学習計画について、どのように実行していくかという行動計画の部分をStudyplusに落とし込んでいく、②計画の実行度を日々確認していくことでリアルタイムでのリアクションやフォローを行う、③生徒とのコミュニケーションをよりとりやすくし、様々な相談にタイムリーに対応する、ということです。具体的な効果として、継続的にStudyplusを利用し学習している生徒とそれ以外の生徒で、模試の成績結果を比較したところ、前者のほうが成績の伸び率がより高いということが分かりました。
・今後の展望について
今回のシステム連携で、生徒の日々の学習データが収集できるようになりました。この学習プロセスに関する実データと、従来より保有する河合塾の模試や入試結果などのデータを組み合わせれば、さらに踏み込んだ指導が可能となり、教育サービスの質向上につなげられると考えています。また、チューターが行う指導が、生徒のモチベーションにどう影響したか、行動変容があったかも学習時間の増減で測ることができると考えています。今後もこのデータをどんどん生かしていきたいと思います。
＜Studyplus for School 概要＞
教育事業者向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」は、学習管理アプリ「Studyplus」によって生徒の学習進捗を可視化し、教員のオフライン及びオンラインのコミュニケーションを支援するサービス。現在、全国の学校及び学習塾など約1000校以上に導入されている。
