日本司法書士会連合会は「司法書士による大学生・専門学校生向けオンライン紛争解決手続(無料チャット調停)」の試験運用を開始した。この試験運用は2022年3月31日(木)まで実施する予定。
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■DX化推進に伴いODR推進検討会を設置
司法分野においてもてデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されており、裁判のIT化に加え、裁判外紛争解決手続についても、2020年10月には法務省に「ODR推進検討会」が設置されるなど、その手続きの一つとしてオンライン化を推進する動きが本格化している。
■チャット型調停の課題抽出に向けODRトライアル・プロジェクトを実施
同検討会の議論を踏まえ、チャット型調停の課題抽出のため、システム開発事業者と連携し、2020年度にODRトライアル・プロジェクトを実施。2021年6月30日に開催された第10回同検討会において、その成果が報告された。
■チャット型調停の推進に向けて
同トライアル・プロジェクトは「LINE相談からチャット型調停へのスムーズな移行」を念頭に置いたものだったが、その結果はLINE相談のみで終了した案件が多く、調停に移行した案件については、合意成立に至った案件もあったが、件数そのものが限定的だった。そこで、今回改めてチャット型の調停に絞り、2021年度ODRトライアル・プロジェクトを実施する。
■学生がトラブルに巻き込まれた際の紛争解決の窓口として機能
今年度のトライアル・プロジェクトでは、大学生・専門学生をメインのターゲットに絞り、学内のWeb広報媒体を活用した広報展開を予定。SNS・チャット型のコミュニケーションに親しみがある世代の大学生等がトラブルに巻き込まれた際に、気軽に活用できる紛争解決の窓口として機能することを想定している。
<想定されるトラブルケース>
・引越しをしたところ、法外な原状回復費を請求された
・アルバイト先からアルバイト代が支払われない
・インターネットで商品を購入したが届かない
・知人から高額なものを買わされて困っている
■クラウド型プラットフォームを利用し話し合いの場を提供
上記のようなトラブルに対して、紛争解決のためODRをベースにしたクラウド型プラットフォーム「Smart Judgement」を利用し、オンライン上で調停人を交えた話し合いの場を提供する。
利用フロー
<無料チャット調停 概要>
実施期間:2022年1月14日(金)~3月31日(木)※予定
無料チャット調停内容:デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーが提供するクラウド型プラットフォーム「Smart Judgement(スマートジャッジメント)」を用いて、チャットにより調停を実施。調停人は司法書士が対応する。
※申込URL:
チャット調停に関する問合せ:チャット調停に関する問合せはLINEで受け付ける。日司連のLINE公式IDを「友だち」追加した上で、相談内容をチャットにより投稿。問合せには司法書士が対応する。
※日司連LINE公式ID:@886norbg
※上記IDを検索して「友だち」追加する。