ICTの活用で期待できる効果を調査したところ「自分にあった方法やスピードで学習できること」が高校生・保護者ともにトップとなることが、全国高等学校PTA連合会とリクルートが、高校2年生とその保護者に対し、実施した調査から明らかになった。
■ICT活用の期待できる効果は「自分に合った方法やスピードで学習できること」
高等学校におけるICTの活用で期待できる効果は「一人ひとりが自分に合った方法やスピードで学習できる」が高校生 45%、保護者34%で共にトップ。次いで高校生は「学ぶことへの興味がわき、学習へのモチベーションが上がる」(27%)、保護者は「多様なリソース(情報や人)にアクセスできることで、学びが深まる」(32%)と続く。
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■ICT活用のイメージがつかない高校生や保護者も
今後のICTの活用意向については「授業」「宿題・課題」「コミュニケーション」など、幅広い方向に期待が寄せられている。一方、「まだ活用のイメージがついていない」という意見も高校生、保護者ともに24%も存在する。
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■コロナ禍においてもオンラインで授業が受けられた
ICTの活用で良かった点は「オンラインで授業を受けることができた」(高校生50%/保護者52%)がトップ。次いで「学校からの連絡がオンラインになった」(同38%/42%)、「オンラインで宿題などの自宅学習が進められた」(同28%/27%)と続く。
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■ICTで困った点は「特にない」がトップに
ICT活用で困った点は、デジタルネイティブらしく高校生は「特にない」がトップとなった。次いで、「学校や教員によってICTの活用度に差がある」(23%)、「紙の教材のほうが勉強しやすい」(22%)と続く。なお、保護者のトップは「勉強しているのか、遊んでいるのかがわからない」(31%)となっている。
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<調査概要>
調査目的:高校生の保護者とその子供におけるコミュニケーションの実態と
進路観の現状を把握する
調査主管:リクルート、一般社団法人全国高等学校PTA連合会
調査対象:高校2年生とその保護者
※全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県、各3校ずつ計26校の公立高校
(北海道のみ2校)
調査期間:2021年9月14日~10月28日
調査方法:学校を通した質問紙による自記式調査/またはWEB画面からの回答
①高校生 ホームルームにてアンケートを配布
②保護者 高校生から保護者へアンケートを手渡し
③紙調査票に回答、または記載のURLなどからWEB調査画面にアクセスして回答
④紙調査票またはWEBへの回答完了証を学級担任が取りまとめ、学校責任者が返送
有効回収数:高校生 1815人、保護者 1529人