関西大学中等部・関西大学高等部に在籍する生徒721人、保護者256人、教職員41人は、コロナに関する正しい知識と感染対策における正しい行動について知るため、生徒会執行部主導のもと「全国コロナ検定」を実施した。
■産学連携で共同開発した「全国コロナ検定」
「全国コロナ検定」は、新型コロナ感染症の知識向上と感染予防行動を高めることを目的に、健康経営の支援プログラムを提供するempheal(エンフィール)と慶應義塾大学 SFC 研究所 健康情報コンソーシアム『みんながヒーロープロジェクト』 が、医師監修ものもと産学連携で共同開発した検定となる。
■知識チェック10問、行動チェック10問で構成
新型コロナウイルスの感染予防に関する知識チェック 10 問、行動チェック 10 問で構成。感染予防について「知っているようで知らないこと」、「出来ているようで、出来ていないこと」を発見し、知識・行動の改善に活用することを目的とする。
<関西大学中等部・高等部生徒会執行部 実施後インタビュー>
Q:今回『全国コロナ検定』の導入のきっかけは?
コロナ慣れしていて危機感が薄れてきていると感じたためです。先生経由ではなく生徒会執行部としてやることで、より生徒自身が身近に感じてもらえると思ったので、生徒会主導という形で実施しました。受検後、全校生徒共通の認識として、感染対策に関する知識・行動を共有できたのが良かったです。
Q:どのように『全国コロナ検定』を実施したのですか?
10 月の後期始業式で全校一斉にタブレット等を使いコロナ検定を実施しました。今回コロナ検定を実施する経緯や趣旨を詳しく理解した上で受検してもらえるように、実施直前に、放送室から全校生徒に向けて、生徒会長より説明をおこないました。また、学校連絡メールにより、生徒の保護者向けにもリンクを共有し、コロナ検定を受検してもらいました。
Q:『全国コロナ検定』を実施して、学校内で何か変化はありましたか?
コロナについて正確な知識や情報が少ない生徒も多かったので、今回の検定実施によって今後の対策について改めて考えるきっかけになりました。感染症対策についての共通の知識を持てたことで、全体的にコロナに対する危機感、対策レベルが上がったと思います。
<導入に携わった教員 コメント>
研修等を学校で実施するには、時間の確保や趣旨の説明などが必要になりますが、『全国コロナ検定』はコンパクトな検定スタイルなので非常に取り組みやすかったです。教職員も受検し、改めて大人としても感染対策について学び直す良い機会になりました。
■感染拡大を抑制するため無償で提供
感染拡大の「第6波」が懸念される中、学校での集団感染を防ぐことを目的に、文部科学省は国公立・私立の小中高校や特別支援学校の新型コロナウイルス感染防止対策支援を急いでいる。 emphealはこれまで、感染拡大抑制に貢献するため、『全国コロナ検定』を一般向け、法人向けに無償で提供してきた。
■生徒一人ひとりの感染症予防知識を向上
今回はこれまでの経験を活用し、集団行動が基本となる学校に「全国コロナ検定」を提供し、生徒一人ひとりの感染症予防知識が向上することにより、国内・地域における感染拡大抑制に貢献できると考えている。
全国コロナ検定