奈良工業高等専門学校は、同校の専攻科生を対象に空間と空間をつなぐ新たなコミュニケーションツール「Smooth Space」を活用したバーチャルインターンシップを11月29日(月)と30日(火)に実施した。コロナ禍で夏季休業中のインターンシップ実施が困難であったこともあり、複数の専攻分野からのべ15人の専攻科生が受講した。
■遠隔地の空間と空間を繋ぎ同じ教室にいるような疑似空間を構築
奈良工業高等専門学校は2019年3月26日に締結された豊橋技術科学大学と連携教育プログラム実施に関する協定による連携をきっかけとして、遠隔地の空間と空間を繋ぎ、あたかも同じ教室にいるような疑似空間を、NECネッツエスアイの「Smooth Space」の導入により実現した。
■現地でしか実施できないことを遠隔で体験
今回、その設備を利用し、神奈川県川崎市にあるNECネッツエスアイ社の新川崎テクニカルベースと空間を共有するバーチャルインターンシップを企画。本来は現地でしか実施できない「ネットワーク保守作業」や「圧着工法」なども、スマートグラスの活用やサポート講師の来校によりリアルに近い形で体験できるように進められ、合わせて3つのインターンシッププログラムが行われた。
■情報ネットワークを支える施工現場で必須な技能を習得
奈良工業高等専門学校は「防災・減災(エネルギー)」ユニットの中核拠点校となり、スマート社会の実現に必要となる新技術の開発を含めSociety5.0を牽引する技術開発に取り組んでいる。今回のプログラムの受講生は、情報ネットワークを支える施工現場において必須となる技能を習得した。
■5G技術の最新動向を体験
また、受講した学生はスマート社会の実現において重要な役割を果たす5G技術の最新動向や、NECネッツエスアイの研究開発事例を教授することで、所属学科や研究室において学んでいる工学知識を生かした様々なサービスの提案を試みることにつながった。
<インターンシップ実習内容>
①「ネットワーク保守体験プログラム」
日時:11月29日(月) 9:00~12:30
内容:保守点検の簡単なロールプレイングで、実機ランプの点灯状況、配線の不備、
室内温度の異常などを拡大して見せて体験する。
②「5G技術入門」
日時:11月29日(月) 13:10~17:00
内容:5Gの概要を知り、5Gの特徴を活かした新しいサービスを思考する。グループに
分かれて作業し、新技術を使用したサービスを討議・発表する。
③「圧着工法習得」(サポート講師来校によるオンラインとオフラインのハイブリッド)
日時:11月30日(火) 13:10~16:30
内容:業務LANケーブルやR形IV5.5線を現場で製作、施工する技術を習得する。