GIGAスクール構想におけるクラウド等を利用した1人1台端末環境では、従来のコンピュータ教室での端末配備状況とは異なる年度更新作業が必要となることから、文部科学省は「GIGAスクール構想 年度更新タスクリスト」を作成し、Webで公開した。
■万全な作業計画を立てて年度更新を進めるよう求める
各学校設置者などは、「GIGAスクール構想 年度更新タスクリスト」を活用し、万全な作業計画を立てた上で、年度更新を円滑に実施するよう求めている。
■年度更新の際は4つの観点から検討する
年度更新を円滑に進めるためには、「アカウント(ID)の更新」「端末の更新」「データの取扱い」「組織体制の整備」の全ての観点から検討する必要があると注意を促している。
【アカウント(ID)の更新】
複数のアカウントが存在することを見落とさずに、年度更新作業においてアカウント相互の順番が決まっているものがあることにも留意し、全体のスケジュールと作業手順を明確にしておくことが重要。
【端末の更新】
各学校に必要な端末は新年度の見込みの児童生徒数で整理し、年度更新作業については、年度末までにほぼ完了させておく。新年度は転入・転出に応じて微調整での対応で済ませるような状態にしておくことが重要。
【データの取扱い】
進級、転出入、進学、卒業時等において、学習成果物等をどのように扱うかについても方針を整理しておくことが重要。
【組織体制の整備】
学校設置者が中心となって体制・分担を明確化し、年度更新作業を進めるとともに、校長や学級担任等においても、年度更新の考え方や新年度の準備状況等の全体像について理解することが重要。
■教育委員会や学校の実情に合わせて役割を調整することが重要
上記4つの観点から、取り組むことが望ましい具体的な事項を、タスクリストとして例示。このタスクリストでは、教育委員会と学校の分担イメージを記載しているが、取り組む際には、委託事業者や児童生徒自身の関わりも含め、教育委員会や学校の実情に合わせて役割分担を調整することが必用。また、教職員の指導者用アカウントに関する作業も必要なことに留意する。