東京・台東区の国立科学博物館は、昆虫博士ら5人による昆虫好きな子供を対象とした「かはくの昆虫博士教室」を、2022年1月から11月まで全11回にわたり開講する。オンライン開催のため全国各地から参加できる。
■昆虫博士によるオンライン授業を展開
「かはくの昆虫博士教室」では、日本の最前線で研究する昆虫博士が講師を務め、教科書や図鑑にも載っていない最先端の研究内容から面白いネタや興味深い裏話まで、毎月異なったテーマで参加者と双方向性のある授業が展開される
■昆虫博士が子供たちからの質問に答える
昆虫博士は国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループの野村周平氏、神保宇嗣氏、清拓哉氏、井手竜也氏、奥村賢一氏の5人。毎月1回90分間のオンライン授業(ZOOM使用)が行われ、博士が答えられる範囲で昆虫に関わる質問に答えていく。
<かはくの昆虫博士教室 概要>
開催期間:2022年1月~11月の全11回
開催日:毎月第4木曜日19:00~20:30
募集人数:40組(家族で参加できる)
対象年齢:小学生高学年以上
月会費:5000円
※当日参加できない場合はアーカイブ視聴可能
参加申込:以下のWebから参加を申し込む
※体験プラットフォームainiサイトから申し込む必要がある。事前にainiでの
ユーザー登録が必要 (無料)。
<スケジュールとテーマ>
1月「つくば収蔵庫の裏側を特別に紹介」 (担当:野村周平)
2月「チョウとガの違いって?」(担当:神保宇嗣)
3月「昆虫たちのおかしな巣」(担当:井手竜也)
4月「ヤバいクモたち」(担当:奥村賢一)
5月「実はすごいゴキブリの話」(担当:清拓哉)
6月「毒のあるガ、毒のあるチョウ」(担当:神保宇嗣)
7月「刺すハチ、刺さないハチ」(担当:井手竜也)
8月「カブトムシとクワガタのお話 」(担当:野村周平)
9月「秋トンボのお話」(担当:清拓哉)
10月「奇妙なクモ」(担当:奥村賢一)
11月「昆虫標本の作り方」(担当:野村周平)
<かはくの昆虫博士教室 お試し体験>
昆虫博士教室を特別に体験できるお試しの場を用意。オンラインで開催される。
名称:昆虫博士と虫たちの冬の過ごし方の秘密に迫る!
講師:野村周平
開催日時:2021年12月22日(水) 19:00~19:45
開催形態:オンライン(Zoom)
参加費:1000円
参加申込:以下のWebから参加を申し込む
<昆虫博士からのメッセージ>
野村周平 グループ長(専門分野:甲虫類)
昆虫は私たちの身近にたくさんの種類がいて、人間とはすごくちがう体つきをしており、すごく違うくらしをしています。今回の教室では、私たち昆虫のプロが、身近な昆虫から世界の昆虫まで、どんな種類がいるのか、どんなくらしをしているのかについて解説します。国立科学博物館で昆虫のどんな研究が行われているかについても紹介します。
神保宇嗣 研究主幹(専門分野:鱗翅類(チョウ・ガ類) / 生物多様性情報学)
私は国立科学博物館でチョウやガのなかま、特に小さなガのなかまを研究しています。チョウやガのなかまは、ハネにさまざまな色や形のもようがあり、人気のある昆虫です。ガはチョウに比べるとちょっと人気が無いですが、モコモコとした姿で最近ファンを増やしています。そんなチョウやガのなかまのちょっと気になる謎を、一緒に解き明かしていきましょう。謎が解ければ、もっと虫がもっと好きになると思います。
清拓哉 研究主幹(専門分野:トンボ類)
昆虫の中でも蛹(さなぎ)にならない不完全変態昆虫類の担当をしており、トンボ類の研究をしています。世界各地で昆虫採集を行い、主にヤンマの新種を記載したりしてきましたが、嫌われ者昆虫の代表格であるゴキブリや、かくれんぼの得意なナナフシ、大きな鎌で虫を狩るカマキリなども大好きです。いろんな昆虫を紹介したいと思います。
井手竜也 研究員(専門分野:ハチ類、ゴール形成昆虫類)
ハチの仲間って何種類くらいいると思いますか?世界には名前がついているものだけでも100万種もの昆虫がいるといわれていますが、じつはこのうちの約15万種はハチの仲間です。刺すといって怖がられがちなハチたちですが、担当する昆虫教室では、そんなハチの仲間に興味がぐんぐんわいてくるお話をしたいと思っています!
奥村賢一 研究員(専門分野:蛛形類【クモ類】)
タイトルは昆虫博士教室ですが、今回は昆虫以外の虫についても私が紹介します。メインは私の専門であるクモ類、他にもサソリやムカデなどを予定しています。いずれも怖くて毛嫌いされがちなイメージの虫たちですが、面白いネタや興味深い裏話もたくさんあります。この機会にこれらの虫の魅力を感じてみてください。