長野工業高等専門学校は「高齢者・障がい者等を対象とする支援技術(AT)に関する機器の開発ワークショップ」を10月30日(土)に開催。このイベントは、支援技術(AT)に関わる人財育成を目的とし、長野高専が参画するGEAR5.0プロジェクトの一環として行われた。
■支援技術(AT)に関わる人たちに向けてワークショップを開催
長野高専では、国立高等専門学校機構の「Society5.0未来技術人財育成事業・GEAR5.0」において「介護・医工」分野の協力校として活動している。その一環として、地域の支援技術(AT)に関わる当事者・支援者・関係者を対象に、定期的にワークショップを実施し、協働の場作りを推進する。
■第1回は「触るスイッチの製作」がテーマ
その第1回目は、2020年度に取り組んだATレシピ事業におけるニーズ調査・分析結果に基づき、わずかな動きでも動作する機器のニーズが多かったことから「触るスイッチの製作」をテーマにワークショップを開催した。触るスイッチは障害者の意思表示に貢献することを目的の一つとしており、触れるだけで反応するため、重度障害者にも簡単に扱えるものとなっている。
■学生8人の協力により進められた
当日は特別支援学校の教員など支援者・関係者12人が参加。長野高専GEAR5.0プロジェクトの参画教員と、学科の垣根を越えサポートのために集まった1年生から3年生の学生8人と共に進められた。参加者は普段触れる機会のない、基板へのハンダづけに苦戦しながらも、触るスイッチの仕組みの理解を深める機会となった。
■参加者からは意欲的な感想があがった
また、触るスイッチの応用として、ぬいぐるみの頬を光らせるスイッチも紹介。イベント後のアンケートでは、「すぐに学校で使える教材づくりが学べた」、「マウスに繋げて、iPadやPCを障害者に扱いやすい仕様にしてみたい」など意欲的な感想もあがった。今後、地域の支援技術(AT)関係者のニーズに沿った、有意義なイベントを計画している。
<開催概要>
イベント名:AT機器開発ワークショップ 〜第1回「触るスイッチの製作」〜
開催日:2021年10月30日(土) 13:00~16:00
※本イベントは9月4日に開催予定だったが、コロナ感染症の感染状況を鑑み延期を
開催した。
会場:長野工業高等専門学校 電子情報工学科棟4階 電子工学実験室
参加者:支援技術(AT)に関わる当事者・支援者・関係者など
製作物:「触るスイッチ」(参加費無料)
主催:長野工業高等専門学校
後援:熊本高等専門学校、函館工業高等専門学校、富山高等専門学校、
徳山工業高等専門学校
協力:長野県社会福祉協議会