法政大学は、全学部共通科目「数理・データサイエンス・AIプログラム(略称MDAP)」や全学部共通の「各サティフィケートプログラム」において、所定要件を修了した学生を対象にオープンバッジ・ネットワークによるオープンバッジ(デジタル証明書)を発行する。
■「成績証明書型」から「学修歴型」へ
法政大学は従来の教育プログラム単位の修得状況を示す「成績証明書型」から、同大学が実施・目指している様々な教学改革事業の取組のうち、学生がどのような能力を修得したのかを示す「学修歴型」へと対外的に証明するスキームの転換を目指す。
■デジタル化の導入が「DX イニシアティブプロジェクト」の課題解決に
また、デジタル化の導入は社会との繋がりが強いDXの取組にも合致。法政大学が副学長プロジェクトの下に設置した「DX イニシアティブプロジェクト」に課せられた重要課題を解決する取組にも資するものとなる。
■オープンバッジで修得した能力を示す
オープンバッジ受領者となる学生にとって、就職活動などにおいて信頼性の高いオープンバッジを示すことで、修得した能力を示すことが可能となる。また、修得した能力や知識を可視化することにより、更なる学習意欲の向上に繋がることが見込まれる。
<全学共通科目「数理・データサイエンス・AIプログラム(略称MDAP)」とは>
ビッグデータの活用には、従来の統計学の知識だけでなく、機械学習などのAI技術に関する理解も必要となる。法政大学では、これらの社会課題に対応するためにMDAPを開設。データサイエンスやAIを活用して、新しい価値を創造し持続可能な社会の構築に寄与する人材を育成する。MDAPに開設される科目ではビッグデータが社会にもたらす影響等を考察する。また、データを実際に扱ってデータサイエンスを体感するとともに、実社会の中でどのように役立てているのか豊富な実例から学ぶ。
<各サティフィケートプログラムとは>
法政大学では幅広い視野と柔軟な思考力を兼ね備えた人材の育成を目指し、多くの学部で授業科目を他学部に公開し、卒業所要単位として認定する制度を設けている。各サティフィケートプログラムは、この他学部公開科目制度を発展させ、総合大学としての豊富な教育リソースを活用し、学際・学術的なテーマ性をもった枠組みで体系的に学ぶプログラムとなる。学生はガイダンスビデオを視聴したうえでテーマごとに開設されている所定科目を修得することにより各自の専門とは異なる多様な学びを経験することができる。現在、SDGs・アーバンデザイン・ダイバーシティと3領域のプログラムを開講している。
<オープンバッジとは>
オープンバッジは、IMS Globalが設定した国際技術標準規格。そのため、様々な機関からのバッジを統一して管理することで生涯学習履歴を構築することができる。また、ブロックチェーン技術を取り入れており、実質的に偽造・改ざんは不可能。信頼性の高い証明書として海外だけでなく、国内でも導入する団体等が増えている。