U-22プログラミング・コンテストの最終審査会が11月21日(日)に行われ、入選16作品を審査した結果、経済産業大臣賞をはじめとする各賞が決定した。制作者本人はオンライン上からの参加となったが、オンラインプレゼンテーションで各自の作品を披露した。
■中学1年が経済産業大臣賞<総合>を受賞
既存のモデリングアプリの複雑さに着目し、だれでも容易に扱えることを可能にした「Chokoku CAD」(経済産業大臣賞<総合>)は、実装時のトライ&エラーについて、中学1年生とは思えない着眼点と実現方法でわかりやすく解説した。
■障害者と健常者の視点から開発
ヘルプマーク支援アプリ「ヒトコエ」(経済産業大臣賞<プロダクト>)は、自身の体験をもとに、生涯者と健常者、両サイドの視点から、専門施設にヒアリングし、テスト・検証を重ねてきた。
■限られたプレゼンテーション時間で機能をアピール
早口のプレゼンテーションでニコ生上でも話題となった静的型スクリプト言語「Kirl」(経済産業大臣賞<テクノロジー>)は、限られたプレゼンテーション時間内に、実装した機能・アピールを論理的な説明で盛り込んだ。
■音の可能性を広げたいという想いで制作
「音」の可能性を広げたいという想いで制作された「次世代の音楽フォーマット」(経済産業大臣賞<アイデア>)は、デモを交えて非常に丁寧に、わかりやすく解説した。
<最終審査結果>
◆経済産業大臣賞(表彰状、トロフィー/副賞:50万円)
・総合:「Chokoku CAD」船橋一汰(一宮市立大和中学校)
・プロダクト:「ヒトコエ」m×(HAL名古屋)
・テクノロジー:「Kirl」大塚 真太朗(九州工業大学)
・アイデア:「次世代の音声フォーマット」黒田和暉(広島大学)
◆経済産業省商務情報政策局長賞(表彰状/副賞:5万円)
・プロダクト:「Kanade」松本大智(慶應義塾志木高等学校)
・プロダクト:「In a Maze」 tresE(新潟コンピュータ専門学校)
・テクノロジー:「HeartRecorder」寺田縁・後藤雅弥(熊本県立大学 飯村研究室)
・テクノロジー:「自作言語を用いたプログラミング授業システム」長尾卓(名城大学)
・アイデア:「ちぎれるディスプレイ」 荒巻美南海(東京大学)
・アイデア:「感染シミュレータ」 鈴木沙奈(白百合学園小学校)
◆スポンサー企業賞(表彰状/副賞)
・いい未来をつくるで賞(スマレジ)【Knot「カスタマイズウォッチ」】:「感染シミュ
レータ」鈴木沙奈(白百合学園小学校)
・SOMPO賞【Amazonギフトカード15万円】:「感染シミュレータ」鈴木沙奈(白百合
学園小学校)
・サイボウズ賞【賞金10万円+サイボウズおよびサイボウズ・ラボのエンジニアが
執筆した技術書セット】:「Shadowzilla–カゲトカゲ」小野可為(UIA International
School of Tokyo)
・OBC賞【Microsoft Surface Pro7】:「HeartRecorder」寺田縁・後藤雅弥(熊本県立
大学 飯村研究室)
・さくらインターネット賞【Happy Hacking Keyboard/同社代表、田中邦裕委員との
懇親会】:「Dream Cube」 SUNGCC(専門学校サンテクノカレッジ)
・日本事務器賞【「Oculus Quest 2」2セット】:「HeartRecorder」寺田縁・後藤雅弥
(熊本県立大学 飯村研究室)
・ピーエスシー賞【賞金10万円】:「よそくる」 ezaki-lab(鳥羽商船高等専門学校)
・PCAクラウド賞【最新版MacBook】:「複式家計簿」 増田 拓海(N高等学校)
・フォーラムエイト賞【FORUM8スイート法人会計モバイルPC/図書カード3万
円分】:「ColliderGenerator」 CG開発研究部(日本工学院専門学校)
・豆蔵K2TOPホールディングス賞【副賞:賞金20万円】:「Kanade」 松本大智(慶應
義塾志木高等学校)
◆SAJ賞(表彰状)
・「MotionTape」 MotionTape制作委員会(日本工学院八王子専門学校)
◆視聴者賞(表彰状・副賞:図書カード1万円)
・「Chokoku CAD」 船橋一汰(一宮市立大和中学校)
<U-22プログラミング・コンテスト概要>
1980年から国内のIT人材の発掘・育成を目的として経済産業省主催でスタート。2014年の民間移行後は、コンテストの主旨に賛同する協賛企業によって開催を継続。ソフトウェア協会(SAJ)にU-22プログラミング・コンテスト運営事務局を置き、プログラミング・コンテストを継承している。