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「第15回キッズデザイン賞」~最優秀賞「内閣総理大臣賞」など各賞が決定

2021年9月30日

キッズデザイン協議会は「キッズデザイン賞」の第15回受賞作品234点の中から、最優秀賞、優秀賞、奨励賞、特別賞など優秀作品36点を9月29日(水)に発表した。最優秀賞「内閣総理大臣賞」には新渡戸文化学園/VIVITA JAPAN/tokotodesignの「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」が選ばれた。

 


■子供の安全・安心と健やかな成長発達に優れた製品などを顕彰

「キッズデザイン賞」は子供の安全・安心と健やかな成長発達に役立つ優れた製品・空間・サービス・活動・研究などを顕彰するもの。優秀作品36点には、IoTやオンラインの特性の活用や教育・保育や子育ての現場における課題へのきめ細かい配慮などにおいて優れた作品が選ばれた。

 


■累計応募数は5785点に

2007年のキッズデザイン協議会の創設以来、「すべての子どもは社会の宝であり、私たちの未来そのものです。」を基本方針に掲げ活動を継続。今回も全国の企業、自治体や教育機関・NPO法人など様々な団体から応募が寄せられ、累計で応募数は5785点、受賞数は3439点となった。

 


<第15回キッズデザイン賞の賞体系>


<主な受賞作>


■最優秀賞 内閣総理大臣賞

「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」

新渡戸文化学園/VIVITA JAPAN/tokotodesign


【作品概要】

校舎の一角にあるものづくりスペースの椅子を小学5年生がデザイナーと一緒にアイデアを発想、図面制作、模型制作、発注書づくりなどを試行錯誤しながらつくった。デザイナーや林業関係者と一緒に、木材を知る取組や木の加工までを共に進めた。デジタル工作機械を活用しながら、最後は自分たちの手で椅子を完成させた。

 


【受賞理由】

本作品は自分たちが使いたいと思う椅子の制作をテーマに、原型のアイデア出しから、実際の組立てまで、ものづくりのプロセスの体験にとどまらず、林業地とオンラインで結ぶことで、最先端のデジタル技術を使った部材制作など総合的な学びにつなげている。完成したプロダクトはデザインに優れ、そこに至るプロセスや思いも可視化・共有化されている。産学と実践、感性と定量化、アナログとデジタルのすべてを含むもので、最優秀賞にふさわしいと判断した。

 


■優秀賞 経済産業大臣賞 子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン 子ども部門

「子ども用ヘッドセット」

エレコム


【作品概要】

小学生1790人分の頭部サイズデータを利用し、子供の体格に合わせた専用設計の子ども用ヘッドセット。成長差の大きい子供に幅広くフィットするよう、各部調整機能を備えている。また、子供の耳に配慮し85dbまでの音量制限をした低音量仕様で、音が大きくなりすぎず安心して使用できる。

 


【受賞理由】

オンライン授業やICT学習などで子供がヘッドホンを使う機会が増える現在、この課題に応える低音量仕様をはじめとする安全への配慮を各所に施した良質なアプローチを高く評価した。頭部サイズの成長差が大きな子供たちが適切に着用できるように、公的機関による信頼性の高いデータに基づいて設計している点も重要である。

 


■特別賞 審査委員長特別賞 子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン

「SEXOLOGY グローバルスタンダードなセクシュアリティ教育を発信するサイト」

公益財団法人1moreBaby応援団/電通


【作品概要】

スマホで学ぶ性教育の教科書サイト。グローバルスタンダードである「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」をもとに、子供から大人まで、いま日本人に必要な性教育コンテンツをオリジナルで制作。ジェンダー、人権や社会の在り方まで性に関するすべてを紹介する記事コンテンツ、動画や性の知識クイズなどを発信している。

 


【受賞理由】

日本はジェンダー・ギャップ指数が国別ランクで120位というデータもあり、その背景には性教育の遅れがあると言われている。ユネスコなどの国際機関によるプログラムをスマートフォンで学べるクイズ形式でアクセスしやすくしたことには社会提案性があり、SDGsのジェンダー平等の視点からも重要なアプローチである。

 


■優秀賞 少子化対策担当大臣賞 子どもたちを育み育てやすいデザイン

個人・家庭部門

「防犯ウォーキングアプリ『歩いてミイマイ』を活用した地域安全マップ作成活動」

香川大学


【作品概要】

香川大学では簡便に地域安全マップを作成することができる防犯ウォーキングアプリを開発。開発したアプリを活用して、大学生の防犯ボランティアがメンターとなり、学校などで地域安全マップ作成活動を行っている。子供の教育から高齢者を含む地域コミュニティー活動まで、幅広い世代のコミュニケーションを支援する。

 


【受賞理由】

この防犯教育活動は、事前学習により犯罪の起きやすい場所を学んだ上で、児童たち自らが街の中の危険な場所を見つけ、楽しみながら情報を入力する過程で防犯意識を高められることはもちろん、そこで得られた情報を公共知としてシェアできる仕組みが優れている。導入や運用の負担も少なく、他の地域にも展開可能なフォーマットである。

 


■奨励賞 キッズデザイン協議会会長賞 子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン

消費者育成部門

「EduTown SDGs」

東京書籍


【作品概要】

EduTown SDGs」は企業の取組事例とともに、SDGsを実践的に学習することができる無料の学習教材。SDGsの各目標に対する解説、それぞれの目標に対する具体的な取組、さらに映像教材やワークシートなどを用意し、Webサイトおよび学習用の冊子を全国の小中学校に届けている。

 


【受賞理由】

テーマの幅広さから教え方に苦慮している教育現場への応援ツールとして先進性があり、消費者視点との関係を考えるうえでの有効性が認められる。SDGsを背景・成り立ちからわかりやすく解説しており、企業連携により実際の企業の製品や活動の事例とSDGsとの関係をインタビュー工場の様子などと併せて解説するビデオ教材など非常によくできている。

 


<第15回キッズデザイン賞 概要>

主催:特定非営利活動法人キッズデザイン協議会

後援:経済産業省、内閣府、消費者庁

募集期間:202131()514()

応募方法:キッズデザイン賞Webサイトより受付

受賞数:234(応募数409)

部門:

子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン…57

子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン…107

子どもたちを産み育てやすいデザイン…70

 

15回キッズデザイン賞

受賞作品検索サイト1025日公開予定

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