宮城教育大学教育学部が10月から学生向けに開講する「情報機器の活用」において、「コンピュータサイエンス(CS)教育」に関する実践的なカリキュラムを策定した。カリキュラム策定にあたっては、みんなのコードが支援を行った。
■情報教育をコンピュータサイエンスの視点から指導
講座「情報機器の活用」は、宮城教育大学教育学部の学生や、同大学で開講する教員免許状更新講習を受講する学生及び教員を対象に、学校現場で行われる情報教育について、コンピュータサイエンスの視点を持って児童生徒に適切に指導できるよう、基礎的な理解を深める目的で開講される。
■宮城教育大学附属小学校での実績をもとにカリキュラムを策定
GIGAスクール構想で児童生徒が1人1台の端末を扱うようになったことで、情報機器を活用するために「PCはどのようなものであるか」を理解することが求められる。そこで、宮城教育大学とみんなのコードが、宮城教育大学附属小学校で進めているコンピュータサイエンス教育の実績やノウハウのもとにカリキュラム策定を行った
■将来の学校現場で役立つ実践的な情報教育の講座を開講
義務教育段階におけるコンピュータサイエンス教育に焦点をあて、将来の学校現場での指導に役立つ実践的な情報教育の講座を、大学の教員養成課程にて提供する試みは、全国でもユニークかつ先進的な取組となる。
■みんなのコードの講師が指導にあたる
講師として、みんなのコード 学校教育支援部 主任講師 竹谷正明氏(元・東京都公立小学校教員)、同講師 千石一朗氏(元・東京都公立中学校技術・家庭科 技術分野 教員)の2名と、授業設計サポートとして、みんなのコード 講師 永野直氏(元・千葉県教育委員会指導主事、元千葉県立高等学校教員)が学生の指導にあたる。
<宮城教育大学 安藤明伸教授 コメント>
これまでみんなのコードの支援により、宮城教育大学教育学部附属小学校で実践してきたコンピュータサイエンスの授業は、中学校での技術科、高校での情報科で学習する内容につながる貴重な原体験を児童に与えてくれた。教員とスタッフとでミーティングを重ね、教材や指導方法の研究を続けることで、小学生であってもPCとはどのようなものなのか楽しみながら学べることが明らかになった。そうした知見を将来教員になる学生たちにも共有し、ICTを単に使わせるだけでなく、PCの特性やセキュリティなど情報の科学的な理解の上に、指導できる教員になって欲しいと願っている。