東京都立川市は学校給食費の公会計化に向けた有効性を検証した結果、学校で約80%、教育委員会で約40%の業務時間削減が確認された。
■「楽々クラウド決済サービス」を活用した実証実験を実施
東京都立川市は「学校給食費の公会計化に向けた徴収・管理業務の効率化に関する実証実験」の実施に係る協定を2021年5月にNTTファイナンスと締結。NTTファイナンスが提供するクラウド型の決済ソリューション「楽々クラウド決済サービス」を活用した実証実験を行い、学校給食費の公会計化に向けた有効性を検証した。
■業務効率化やコスト・業務効率化などを検証
立川市教育委員会は、学校給食費の公会計化の推進として、総合行政ネットワーク環境下で「楽々クラウド決済サービス」を導入。徴収・管理業務の公会計化移行における技術的課題の抽出、業務要件等の明確化、コスト・業務効率化等について5月17日(月)から6月30日(水)まで検証を行った。
<実証実験の内容と結果>
①業務時間削減効果の検証
公会計制度への移行及び楽々クラウド決済サービスを利用することにより、各学校での給食費に関する事務で約80%、教育委員会の事務で約40%の削減効果が得られることが見込まれる。
なお、徴収するのは学校給食費のみで、その他の学校徴収金は対象に含まず、試算の前提となる業務分担については下図の通り。
②業務フローの設計
公会計化を進めるにあたり、現状の業務フロー把握と公会計化時の業務フロー設計が重要という共通認識のもと、それぞれの業務フローを作成。公会計化に向けて業務設計の基礎を固めることができた。
③LGWAN接続の検証
教育委員会のPCからLGWAN接続により楽々クラウド決済サービスへ直接アクセスを実施。ログインから一連の動作検証を実施し、スムーズに利用できることを確認した。学校給食費の徴収においては、生徒・保護者の個人情報を取り扱うことから、高度なセキュリティを維持した行政専用のネットワークから接続することで、セキュリティ面において有効なツールとなる。なお、「楽々クラウド決済サービス」は、自治体の情報セキュリティポリシー及びLGWAN環境に応じて「インターネット接続タイプ」または「LGWAN接続タイプ」から選ぶことができる。