20年以上に渡り、人と関わるロボットやアバターの研究開発に携わってきた大阪大学大学院基礎工学研究科の石黒浩教授はAVITA株式会社を設立した。その石黒氏が領域代表を務める新学術領域「対話知能学」の公開シンポジウムが9月20日にオンラインで開催される。
■研究成果を社会に実装するため会社を設立
これまでの石黒教授の研究成果と、石黒教授がプロジェクトマネージャーを務めるムーンショット型研究開発制度や、テーマ事業プロデューサーを務める大阪・関西万博などの様々なプロジェクトや企業との連携によって新たに生み出す研究成果を、社会に実装することを目的に「AVITA株式会社」を設立した。
■アバター技術により人々の可能性を拡張
AVITAは「Virtualize the Real World」というビジョンのもと、アバター技術によって人々の可能性を拡張。人は複数の自分で活動しているが、アバターを用いれば、その自分を実世界でさらに多様に拡張し、状況や目的に応じたいろいろな自分で自由に活動することができる。
■賛同する企業から5.2億円の資金調達を実施
このビジョンの実現に向けて、大阪ガス、サイバーエージェント、塩野義製薬、凸版印刷、フジキン(五十音順)より、5.2億円の資金調達を実施。各社と事業連携を行いながら、アバターの社会実装に取り組んでいく。
<新学術領域「対話知能学」2021年度公開シンポジウム 概要>
石黒氏が領域代表を務める科研費・新学術領域研究「人間機械共生社会を目指した対話知能システム学」の公開シンポジウムを開催する。
開催日時:2021年9月20日(月) 10:00~17:10
開催方法:オンライン(Zoomウェビナー)
参加登録:以下のフォームから登録する。
参加登録締切:9月18日(土)正午まで
参加費:無料
<プログラム>
10:00~10:20 開会の挨拶及び領域概要説明
石黒浩(「対話知能学」領域代表者/大阪大学・教授)
10:20~10:50「対話継続関係維持研究グループ」研究紹介
河原達也(「対話継続関係維持研究グループ」研究代表者/京都大学・教授)
10:50~11:20「対話理解生成研究グループ」研究紹介
東中竜一郎(「対話理解生成研究グループ」研究代表者/名古屋大学・教授)
11:20~11:50「行動決定モデル推定研究グループ」研究紹介
杉山弘晃(「行動決定モデル推定研究グループ」研究代表者/NTTコミュニケーシ
ョン科学基礎研究所・主任研究員)
11:50~12:20「人間機械社会規範研究グループ」研究紹介
新保史生(「人間機械社会規範研究グループ」研究代表者/慶應義塾大学・教授)
12:20~12:40質疑応答
12:40~13:40休憩
13:40~14:30ゲスト講演「EUにおける新興技術の輸出規制とその戦略」
鈴木一人(東京大学公共政策大学院/教授)
14:40~15:30ゲスト講演 “Narrative Event Segmentation in the Cortical
Reservoir”
Peter Ford Dominey(CNRS/Research Director)
15:40~16:30ゲスト講演 “Furhat – a social robot for studying face-to-face
interaction”
Gabriel Skantze(KTH Royal Institute of Technology/Professor)
16:30~17:00 デモンストレーション
・対話アンドロイド I(アイ)
・対話ロボット CommU(コミュー)
17:00~17:10開会の挨拶
<会社概要>
社名:AVITA株式会社(AVITA,Inc.)
創業メンバー:
【取締役】
代表取締役CEO 石黒浩、取締役COO 西口昇吾、社外取締役 濱口秀司
【顧問】
藤野真人、竹崎雄一郎
設立日:2021年6月1日
事業内容:アバターサービス事業、アバタープロデュース事業