東京都は「未来の東京」の実現に向けて、2022年度に向けた政策のバージョンアップ方針として重点政策方針2021を2021年8月に公表した。
■122の推進プロジェクトを掲げて
東京都は2021年3月に策定した「『未来の東京』戦略」において、20+1の「戦略」と戦略実行のための122の「推進プロジェクト」などを掲げ、「成長」と「成熟」が両立した持続可能な都市を創り上げることを目指し、その歩みを進めている。
■新たな課題や社会状況の変化にも対応し、プロジェクトを展開
「未来の東京」戦略に盛り込まれた122のプロジェクトでは、新たな「東京型教育モデル」推進プロジェクトなどを強力に推進。新型コロナウイルスの長期化など、「未来の東京」戦略策定後も生じる新たな課題や社会状況の変化にも対応し、政策を展開する。
■将来を見据えて取組を加速させる
「未来の東京」戦略では、①「Children First」、②「Diversity&Inclusion、③Global Leader、④Green、⑤Zero Emission、⑥Legacy of Tokyo2020など、総合的な視点で政策を強化し、将来を見据えた取組を更に加速させる。
■こども基本条例やコロナ禍の影響を踏まえ、総合的に政策を展開
「Children First」では、子供目線に立った総合的な政策を展開し、子供の笑顔が溢れる東京を実現する。2021年3月に制定された「東京都こども基本条例」やコロナ禍の影響などを踏まえ、改めて子供の目線を大切にし、いかなる状況下においても、すべての子供が健やかに成長できるよう、総合的に政策を展開する。
■「未来の東京」戦略における子供政策
「未来の東京」戦略において、子供政策を戦略の中核として位置付けて政策を展開。戦略1『子供の笑顔のための戦略』では、子供や子育て世帯に寄り添い、あらゆる負担を徹底的にサポート。子供目線に立って、地域のまちづくりや政策を東京都が徹底して支援する。戦略2『子供の「伸びる・育つ」応援戦略では、学び方・教え方を転換し、新たな教育モデルを作成する。また、世界を視野に、新しい時代を切り拓く人材育成を強力に進める。
■子供目線、誰一人取り残さない、チルドレンファーストを柱に展開
こうした戦略をコロナ禍の影響等を踏まえ、子供目線から政策を再検証し、子供政策をバージョンアップ。子供政策の総合的な推進として以下の3点を柱に取組を進める。「まちづくりや子供の安全・安心など、あらゆる分野において、子供目線に立った政策を展開」「全ての子供が将来への希望を持って、自ら伸び、育つ教育を推進」「全ての子供が育つことができる環境整備を社会全体で推進」。
■子供政策強化の方向性
今後、コロナ禍で浮き彫りとなった課題を分析し、子供が抱える様々な困難に寄り添うとともに、全庁的に子供目線に立って政策の再検証を行うことで、以下のように子供政策のバージョンアップを図る。
【子供の参加や子供向け広報を通じて、政策の質を高める】
・遊び場やまちづくり、学校、子供の権利擁護などハード・ソフトの様々な分野に
おいて、子供の参加・子供の意見を取り入れ、子供目線に立った政策を推進
・東京都こども基本条例や子供の権利に関する広報・啓発、子供向けの情報発信を強化
【誰一人取り残さない視点から、総合的な子供政策を推進】
・子供に関する総合的な実態把握を通じて、子供が直面している多様な課題を浮き
彫りにし、政策へ幅広く反映
・デジタルの活用やNPO等との連携を強化し、子供が日常生活の中で気軽に相談できる
環境を整備
・官民の関係機関の連携を一層促進し、多様化・複合化する子供の課題への対応を強化
【官民一体となった「子供を大切にする」社会気運の醸成】
・「子供は社会の宝」であることを共通理念として、全庁的に「子供の笑顔」を育む
取組を充実・強化
・「こどもスマイルムーブメント」の官民一体となった展開を通じて、チルドレン
ファーストの社会に向けたマインドチェンジを加速
「未来の東京」の実現に向けた重点政策方針2021