文部科学省は、障害のある子供の就学相談や学びの場の検討の参考資料となる「障害のある子供の教育支援の手引～子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて～」(旧：教育支援資料）を2021年6月に改訂。文科省のWebサイトで公開している。
■障害のある子供の就学先の適切な選択に向けて内容を改訂
「教育支援資料」の内容について、障害のある子供の就学先となる学校や学びの場の適切な選択に資するよう改訂を実施。就学に係る一連のプロセスとそれを構成する一つひとつの取組の趣旨を、就学に関わる全ての関係者に理解してもらうため「障害のある子供の教育支援の手引」と名称を改定した。
■障害のある子供の教育支援に係る基本的考え方を解説
新たな手引では、障害のある子供の「教育的ニーズ」を整理するための考え方や、就学先の学校や学びの場を判断する際に重視すべき事項等の記載を充実。第1編では「教育的ニーズ」や「合理的配慮」等の障害のある子供の教育支援に係る基本的考え方を解説した。
■教育相談・就学先決定のモデルプロセスに沿って解説
第2編では、従前からの教育相談・就学先決定のモデルプロセスを、実際の就学に係る一連のプロセスに沿って、①事前の相談・支援、②法令に明記された就学先決定の手続き、③就学後の学びの場の見直しに分けて解説している。
■就学先などを判断する際に重視すべき事項を記載
第3編では、第1編の「教育的ニーズ」の内容を障害種ごとに具体化。就学先となる学校や学びの場を判断する際に重視すべき事項の記載を充実させた。視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障害、自閉症、情緒障害、学習障害、注意欠陥多動性障害など障害種に応じた教育的対応について記載している。
■別冊では医療的ケア児の就学の基本的な考えを示した
また、「別冊 小学校等における医療的ケア実施支援資料」では、小中学校等における医療的ケア児の就学に関する相談等が増えていることを踏まえ、医療的ケア児の受入れに際し、就学に関わる関係者が理解すべき基本的な考え方等を示した。
