(一社)日本朗読検定協会は「読み聞かせ検定」を7月22日(木)にリニューアル。著作権に配慮した市販の絵本を試験課題とし、「絵本と同時販売」の形式で受検を受け付ける。
■絵本取り扱い技術や絵本の読み方の検定
「読み聞かせ検定」は集団に対する絵本の読み聞かせを想定した絵本取り扱い技術や、絵本文章の読み方(音声化)の検定。今回の改訂にあたり、同協会は「読み聞かせは絵本を自分以外の対象者に向け絵を見せながら音声化して読むこと」と定義する。
■著作者や出版社の著作権を守ることに配慮
絵本の読み聞かせや、読み聞かせをおこなう上で注意しなくてはならないのが、著作者や出版社の著作権を守ること。読み聞かせ検定は、試験を受ける際に課題となる絵本を同時販売することで、著作権法を遵守しながら、絵本の読み聞かせに親しんでもらえるように配慮する。
■絵の世界に観客を引き込むことに重点をおいてリニューアル
従来は心を込め抑揚をつけて読むなど、「朗読」的な視点で捉えられることが多かった「読み聞かせ」。今回のリニューアルでは「絵本は絵と文章が一体であり、絵本の読み聞かせは、絵の世界に観客を引き込むこと」という考え方となる。従来よりも、実践的具体的で専門性と客観性を兼ね備えた課題にリニューアルする。
■上級では擬音だけの絵本も課題に
例えば初級では「絵本の持ち方」「めくり方」を含めた「絵をしっかり見せる意識」や「適切な声量」「明瞭な発音技術」などが課題となる。中級では、初級課題の定着と「観客への意識」「登場人物のセリフ読み分け」「擬音表現の工夫」「ページのめくり方の工夫」などが課題。上級では中級までの技術の定着確認に加え、話し方にも通ずる日本語音声技術「区切り」「抑揚」「緩急」「強調表現」が問われ、擬音だけの絵本を読むことも課題となる。
■保育士や幼稚園教諭、読み聞かせボランティア活動をしている人などに
読み聞かせ検定の上級を受けるには中級の資格が、中級を受けるには初級の資格が必要。保育士や幼稚園教諭を目指す人、子育てに携わる保護者、読み聞かせボランティア活動をしている人など「絵本の世界を表現して読む」読み聞かせを楽しみたい人に向けた検定試験となる。
<「読み聞かせ検定」概要>
期間:随時
試験概要:下記HPより申し込む。その後、動画を送信、またはZoomにて試験
※スマートフォンで受検可能
検定料:初級8800円、中級9900円、上級11000円
※全て税込/別途課題図書代
申込:以下のWebの「読み聞かせ検定のお申込み」から申し込む