「国立特別支援教育総合研究所 要覧 2021」が2021年6月に刊行された。全33ページでNISEの研究活動、NISEの研修事業、NISEの情報普及活動などが掲載されている。NISEのWebからダウンロードすることができる。
■重点課題研究、障害種別特定研究、基礎的研究活動などに取り組む
NISEの研究活動では、令和3年度については重点課題研究、障害種別特定研究、基礎的研究活動等を戦略的かつ組織的に実施。重点課題研究では「学習指導要領に基づく教育課程の編成・実施・評価・改善に関する研究」、「ICT等を活用した障害のある児童生徒の指導・支援に関する研究」などに取り組んでいく。
■4つのテーマ別研究班と9つの障害種別専門分野の課題に対応する研究班で構成
基礎的研究活動では「特別支援教育におけるICT、教材・教具の活用に関する研究班」など4つのテーマ別研究班と、「視覚に障害のある子供の特別支援教育に関する研究班」など9つの障害種別専門分野の課題に対応する研究班で構成される。
■インクルーシブ教育システムの構築に向けて研修を実施
NISEでは、インクルーシブ教育システムの構築に向けて、各都道府県等における指導者の養成を目的とする研修を実施。「特別支援教育専門研修」「インクルーシブ教育システムの充実に関わる指導者研究協議会・セミナー」「連携研修」などを開催する。いずれも、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための措置を図った上で実施する。
■特別支援教育推進セミナーを年間3回開催
セミナーなどを通じた情報普及では、全国を地区ブロックに分け、ブロック内の特別支援教育の理解啓発を図るための特別支援教育推進セミナーを年間3回開催する。また、研究所で実施した研究や特別支援教育の重要課題について、国の内外の研究者を招聘したシンポジウム及び講演を2022年2月4日・5日に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催。
■諸外国の政策などの状況を収集
インクルーシブ教育システム推進に向けた国際事業及び自治体・学校への支援では、国別調査班を組織し、諸外国の障害のある子供の教育に関する政策等の状況を収集するほか、我が国のインクルーシブ教育システム推進の方向性を考える機会として国際シンポジウム等を開催する。