国立特別支援教育総合研究所は、2018年度から2019年度に実施した研究課題「知的障害特別支援学級担当者サポートキットの開発－授業づくりを中心に－」の研究成果をもとにまとめた「知的障害特別支援学級担当者のための授業づくりサポートキット(小学校編)すけっと(Sukett)」を公表した。資料はダウンロード可能で、授業づくりや校内研修、自治体での研修に活用できる。
■小学校の知的障害特別支援学級の授業づくりのヒントを掲載
「知的障害特別支援学級担当者のための授業づくりサポートキット(小学校編)すけっと(Sukett)」は、小学校の知的障害特別支援学級を担任したばかりか、あるいは知的障害教育に携わる経験が浅い教員向けに、授業づくりのヒントを得られるよう作成されている。
■実践編・理論編・資料編から構成
授業づくりにあたって、知っておきたい実務的な知識について紹介した「これだけは知っておきたい！実践編」、教育課程や学習評価に関する国の動向について取り上げた「もっと知りたい！理論編」、教室環境や連絡帳などの写真、動画URLなどを掲載した「すぐに役立つ！資料編」から構成されている。
■知的障害の学習上の特性を知る
「これだけは知っておきたい！実践編」では知的障害はどのような障害で、どのような学習上の特性があり、どのような教育的支援が必要なのかを理解するとともに、知的障害のある児童の「国語科」や「算数科」の指導のコツを紹介している。
■特別支援学級の教育課程などを解説
「もっと知りたい！理論編」では特別支援学級の教育課程などを解説。「特別の教育課程」の編成の手順と編成例などが掲載されている。また、障害のある児童生徒など特別な配慮を必要とする児童生徒への学習評価などが示されている。
■明日から使える環境整備と教材・教具を紹介
「すぐに役立つ！資料編」では明日から使える環境整備と教材・教具を写真で掲載。また、知的障害特別支援学級を担当する教員をサポートするツールを集めたWebサイト「ウェブページ〜すけっとばすけっと〜」を紹介している。
■NISE授業づくりサポートシートの記入例を示す
また、別冊として「NISE授業づくりサポートシートでばっちり！事例編」では、NISE授業づくりサポートシートの記入例から、実際の事例をイメージすることができる。事例1国語科「書くこと」、事例2国語科「読むこと」、事例3算数科「測定」の3つの事例を紹介している。
