大日本印刷(DNP)、丸善雄松堂、セカンドアカデミー、日本ユニシスの4社は共同で、大学のオンライン授業などを一元的に管理できるサービス「オンラインアカデミー」の提供を開始した。
■大学のオンライン授業に見られる課題
大学ではコロナ禍の感染防止対策として、オンライン会議システムを活用した遠隔授業が増えているが、これらの遠隔授業は大学の授業管理とシームレスに接続していないため、円滑な授業運営や長期的な学生の学習管理を実施する上で、次のような課題が挙げられる。
○会議システムのアクセス先の連絡や教材データの送付など、教職員による個別の作業負荷が大きく、通知の誤りや情報取得に混乱が生じる。
○会議システムを使った遠隔授業は教職員のICTスキルに依存する部分が大きく、講義内容・使用教材等の準備や質疑応答へのフォローが十分にできていない。
○出欠状況から学習進捗度の管理に至るまで、オンライン会議システム上での実際のやり取りをアナログな手段で確認しており、学習状況の把握を正確に行えていない。
■大学の複数のオンライン授業・講座を一元的に管理
こうした課題に対して4社は、全国の社会人向け公開講座を管理するセカンドアカデミー社のサービスを活用。大学の複数のオンライン授業・講座を一元的に管理でき、必要な情報を配信できるサービス「オンラインアカデミー」を開発して、提供を開始した。
■オンライン授業・講座ごとに必要な情報を登録
「オンラインアカデミー」はプラットフォーム上で、オンライン授業・講座に関する、案内や教材の配布、出欠管理などの多様な管理機能を一元的に提供。管理者は管理者ページで、オンライン授業・講座ごとに以下の情報を登録できる。
・ZOOM・Teamsのオンライン授業・講座の案内・配信
(受講者は事前に端末にアプリをダウンロード)
・教材、資料、課題(Word・PDF・動画データなど教員が用意したものを登録)
・オンラインテスト
・オンデマンド動画配信(復習での利用等)
・e-ラーニングの標準規格であるSCORM形式に準拠したネットワークラーニング
・アンケート(出欠管理利用等)
■スムーズに授業のカリキュラムを編成
「オンラインアカデミー」を利用することで、スムーズに授業のカリキュラムを編成できる。また、授業の案内や必要な教材・資料の配布、課題の管理などを一元的に行うことができる。質疑応答などの学生とのコミュニケーションや、学生の受講状況・学習状況の把握も簡単に行える。
■受講者はマイページから授業にログイン
登録した授業データは「DNPハイブリッド編集・制作ソリューション」を用いて、紙やデジタルのカタログにも展開することが可能。受講者はプラットフォーム上のマイページ(受講者ページ)から授業にログインし、マイページを確認することで全ての情報を把握して安心して授業に臨むことができる。
<サービスの提供金額(例)>
大学のオンライン講座を年間100コマ実施する場合:
初期導入費用:20万円程度
年間運用費用:50万円程度(月額利用料及び開講手数料)