学研教育みらいと教育出版は、GIGAスクール構想における新しい学びに関する共同研究事業「みらい授業フォーラム」を発足した。共同研究事業の実証研究では大日本印刷(DNP)を中心に、デジタル教科書やデジタル教材、教育プラットフォームの連携を進める。
■企業によって異なるデジタル教科書・教材の規格
全国の小中学校では、GIGAスクール構想の実現に向けて1人1台の端末環境の整備が進み、2021年4月には学習者用デジタル教科書の実証事業が始まった。現状、各社が出しているデジタル教科書・教材の規格は統一されていないため、複数のデジタル教科書・教材を横断的に活用するときの学習指導要領コードの連携や学習ログの活用、最適な配信環境などが、今後の課題として指摘される。
■デジタルコンテンツ同士の連携強化を図る
こうした課題を解決するため「みらい授業フォーラム」を立ち上げ、共同研究事業を進めていく。これにより、学習指導要領コードをベースにしたデジタルコンテンツ同士の連携強化を図り、学習ログの横断的な収集・解析、快適な学習環境を保障する最適な配信システムの構築などを目指す。
<共同研究事業の詳細>
・授業力向上を目的とした研修セミナーの企画・運営、各種研究と成果物、情報発信
・「誰ひとり取り残さない教育」を実現するためのICTと紙の運用バランスを考慮した
教材などの開発
■デジタル教科書とデジタル教材、教育プラットフォームを連携
「みらい授業フォーラム」では、授業の「導入」「途中」「まとめ」場面における、子供の理解度・発達度に応じた学びのため、デジタル教科書とデジタル教材、教育プラットフォームを連携し、学習ログ活用を含めた学習支援サービスを学校現場で実証研究を進める。
■家庭学習としてデジタル教材の問題を配信
また、習熟の程度が不十分なところを補填するため、家庭学習としてデジタル教材の問題を配信。学習ログをもとに学校で履修した学習内容が定着できているかを解析することで、今後の学びに生かす研究にも共同で取り組んでいく。