「第33回国際情報オリンピック」が6月19日(土)から28日(月)までオンラインで開催。日本からは4名の高校生が参加し、金メダル2名・銀メダル2名の受賞となった。この4名の生徒が文部科学大臣表彰を受賞する。
■科学技術コンテストに参加する若者を支援
文部科学省は科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施。オンラインにより開催された「第33回国際情報オリンピック(主催国:シンガポール)」に参加した生徒が、金メダルなどを獲得した。
■参加した高校生4名が文部科学大臣表彰を受賞
文部科学省は、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた人に対して文部科学大臣表彰などを行っている。今回、国際情報オリンピックで金メダルと銀メダルを獲得した4名の高校生に対して文部科学大臣表彰を受賞する。
■世界88か国・地域から351名がオンラインで参加
国際情報オリンピックは1989年にブルガリアで第1回大会が開催。今年のシンガポール大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響からオンラインで開催。88か国・地域から351名の選手が参加し、日本からは4名が参加した。
<日本代表団(参加生徒)の日程>
6月19日(土)練習ラウンド、オンライン開会式
6月22日(火)競技第1日
6月25日(金)競技第2日
6月28日(月)オンライン閉会式
<受賞者詳細>
児玉大樹さん(金メダル)灘高等学校(兵庫県)1年(15歳)
菅井遼明さん(金メダル)渋谷教育学園渋谷高等学校(東京都)3年(17歳)
松尾凜太朗さん(銀メダル)麻布学園麻布高等学校(東京都)3年(17歳)
渡邉雄斗さん(銀メダル)渋谷教育学園幕張高等学校(千葉県)2年(16歳)
【国際情報オリンピック】
国際情報オリンピックは高校生以下の生徒を対象に、数理情報科学の問題解決能力をもつ生徒を見出し、その能力の育成を助け、また、各国の選手・教育者同士の国際交流を図ることを目的としている。1989 年にブルガリアのプラベツで第1回が開催されて以来、毎年開催されており、今年 2021 年のシンガポール大会(オンライン開催)で第 33 回を迎えた。
大会の参加資格は「大会開催前年の9月から12月にかけて代表となる国の中等教育機関に在籍し、大会開催年の7月1日に20 歳以下であること」とされている。参加できる選手は国・地域ごとに4名以下で、成績優秀者にメダルが与えられ、金メダルは参加者の約 12 分の1、銀メダルは約 12 分の2、銅メダルは約 12 分の3が受賞する。
出題される問題は、効率が良いアルゴリズムや質の良いアルゴリズムを考え出し (アルゴリズムの設計)、そのアルゴリズムに基づき正しく動作する解法プログラムを作成すること(アルゴリズムの実装)となる。使用できるプログラミング言語は C++となる。
競技日は2日あり、選手は各競技日に5時間で3問を解く。問題は実社会で直面する様々な課題を模したものとなっており、それを数理情報科学によって解決する数理的な問題解決能力(数学的な理解力、分析力、思考力、発想力など)が強く求められる。