立教大学とNTT東日本は、バーチャルキャンパスの実現に向けた実証実験について相互協力協定を締結。高精度3Dモデル作成技術やAIを活用したリアルなVRなどを用いて、よりリアルなバーチャルキャンパスに向けて取組を進める。
■オンライン学習ではコミュニケーション不足が課題に
新型コロナウイルスの影響により、多くの大学でオンラインによる学習環境が導入された。その中で学生同士の人間関係や講義以外の場面で醸成される様々なコミュニケーションなどがオンラインでは不足していることが課題となっている。
■実在感・臨場感のあるバーチャルキャンパス空間を提供
立教大学とNTT東日本はこうした現状を踏まえ、AI技術と高精度3Dモデルによる、実在感・臨場感のあるバーチャルキャンパス空間を提供。バーチャルキャンパスでは、学生や教職員がリアルな3Dアバターを操作し、臨場感のある仮想教室で講義やグループワークを実施する。
■3DCG化の対象を教室から大学全体へと拡大
人工知能を搭載したVirtual DroidがTA(ティーチングアシスタント)としてVR空間で活動するといったことの実現をめざし開発を進める。また、将来的には3DCG化の対象を教室から大学全体へと拡大。立教大学の歴史的な施設をバーチャルキャンパスとして再現することも検討する。
■社会課題の解決に向けて共同検討・検証を進める
今後、立教大学およびNTT東日本は、他の大学等への展開や教育分野以外の幅広い分野への発展について検討・検証を進める。また、AI技術とNW・プラットフォーム等を掛け合わせることで、産官学による高齢化社会を迎えての介護福祉分野での社会課題など、幅広い社会課題の解決に向けた共同検討・検証を進めていく。
<各者の役割>
【立教大学】
・立教大学大学院人工知能科学研究科におけるバーチャルキャンパスの構築・概念実証
・バーチャル空間上で活動するAIを搭載したロボット(Virtual Droid)の開発
・立教大学における他学部・他研究科への展開検討
【NTT東日本】
・バーチャルキャンパスの検証・実装に必要となるネットワーク設計等ノウハウの提供
・コンピューティングリソース・SINET経由でのセキュアな通信環境を利用できる
スマートイノベーションラボの提供
・遠隔レンダリング技術等に関わる、バーチャルキャンパスの概念実証の支援
・他大学への展開、他分野・他業種等への拡大など普及に向けた検討