高等学校が大学・短期大学に期待することの第1位は「実際の講義・研究に高校生が触れる機会の増加」(53.5%)ということが、リクルート進学総研が全国の全日制高校に対して実施した調査から明らかになった。
■教育改革の実態を明らかにするため調査を実施
全国の全日制高等学校4738校を対象に、全日制高校で行われている教育改革の実態を明らかにするため郵送+インターネットによる調査を2月1日(月)から3月5日(金)に実施。1156件(回収率24.4%)から回答が得られた。
■進路に関する情報についての期待が全体的に増加
「高等学校が大学・短期大学に期待すること」という質問では、「実際の講義・研究に高校生が触れる機会の増加」が前回調査より18.8%増加して53.5%でトップとなった。以下、2位「卒業時に身につく能力の明確化」(52.6%)、3位「わかりやすい学部・学科名称」(49.9%)、4位「わかりやすい入学者受け入れ方針」(49.7%)、同4位「就職実績の公開」(49.7%)。経年で見ると、コロナ禍により十分に得ることが難しかった、進路に関する情報についての期待が全体的に増加している。
■新型コロナにより進路ガイダンスやオープンキャンパス指導に影響
新型コロナウイルス感染症による進路指導の影響では「進路ガイダンス・進路相談等の行事の中止・延期」(81.9%)、「オープンキャンパス指導が十分にできなかった」(76.9%)のが8割前後と影響が見受けられた。進学率70%以上の層では「外部模試の受検回数が減った」(35.4%)で全体と比較して10ポイント以上高く、70%未満の層では「インターンシップが十分に実施できなかった」(61.6%)が全体より13ポイントも高く、進学校と多様校で違いが見られた。
■約8割が個別大学について調べたことがある
アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)の認知度は96.5%。「個別大学について調べたことがある」を経年で見ると、2018年調査時は52.3%だったのが2021年調査では78.9%となり26.6%も増加している。アドミッション・ポリシーを「進路指導で活用している」は71.3%となり経年で見ると17.6%も増加している。