文部科学省国際統括官付は、学校や教育委員会等において持続可能な開発のための教育(ESD)の実践がより一層図られるよう、第2期ESD国内実施計画の策定に合わせて、「持続可能な開発のための教育(ESD)推進の手引」の改訂を実施。令和3年5月改訂版が公表された。
■ESDに関する研修を企画する指導主事や取組を進める教員に向けて
学校現場においてESDが効果的に実践されることを目標に、ESDを学校現場に普及していく立場となる教育委員会や教育センターで、ESDに関する研修を企画・実施する担当指導主事や学校全体としての取組を進める管理職の教員などを主な対象としてESD推進の手引を作成。2018年に策定した改訂版手引に改訂を加えたものとなる。
■ESD実践のためのカリキュラム・デザインの手法などを紹介
新たな手引では、ESDに関する国際的な動向や学習指導要領の改訂も踏まえ、ESD実践のためのカリキュラム・デザインの手法や学校内外での多様な主体との連携の促進方法等について具体的な取組事例とともに紹介している。
■カリキュラム・デザインを4つのステップで記載
ESD推進のためのカリキュラム・デザインについては、①教育目標との関連、②単元配列表との関連、③各単元計画との関連、④児童生徒の学習評価という4つのステップに分けて、それぞれ事例とともに記載。また、①~④を一貫して実践している例として国立教育政策研究所の研究指定校(ESD)の事例を記載した。
■学校現場などのESDの取組事例を紹介
掲載事例では、新潟市立新潟小学校、岡山県早島町教育委員会、京都市立下京中学校、佐伯市立宇目緑豊中学校、大牟田市立天の原小学校、上尾市立東中学校、横浜市立市ケ尾中学校、成蹊学園、神戸大学附属中等教育学校、広島県福山市立福山中・高等学校のESDの取組を紹介している。