外務省が推進する国際交流事業である対日理解促進交流プログラム「JENESYS」の一環として、宮城県仙台二華高等学校とタイのウォラナリチャローム高等学校の生徒がZoomを使って5月31日(月)にオンラインで交流を図った。互いの学校紹介や少人数グループに分かれて自己紹介などの交流が行われた。
■互いの住んでいる地域や学校を紹介
宮城県仙台二華高等学校とウォラナリチャローム高等学校の生徒は、はじめに自分の住んでいる地域や学校のことを紹介していった。宮城県仙台二華高等学校の生徒は7階建ての特徴ある校舎を紹介。普段はエレベーターを使用しているが、現在は新型コロナウイルスの影響から階段を使っているという。
■日本の書道や掃除などの文化を伝える
また、授業やクラブ活動で利用している書道室の紹介では、あわせて日本の文化である書道についても語った。さらに、日本の学校では生徒が教室の掃除を行うことや、放課後の部活動ではテニス部や軽音部の生徒が頑張っていることも伝えた。
■日本語でタイや学校の紹介にチャレンジ
ウォラナリチャローム高等学校は日本語が選択科目であることから、生徒は日本語を使って紹介に挑戦した。発表によるとタイは日本から飛行機で約6時間。タイの季節は乾季、暑季、雨季の3つに分かれ、北部、東北部、中部、東部、西部、南部の6つの地域からなる。
■シンボルでもある黄金の人魚像などを紹介
ウォラナリチャローム高等学校は南部地方のソンクラー県にあるという。校舎は第1校舎から第6校舎まであり、各校舎にはタイの花の名前が付けられている。毎朝8時には登校し、授業は夕方4時まであり、空き時間には生徒がサッカーやバスケットボールを楽しむ姿が見られる。また、ビーチでは黄金の人魚像が観光のシンボルとなっている。
■6つのグループに分かれてタイと日本の生徒が交流
その後は、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って、6つのグループに分かれて両校の生徒が交流を図った。ウォラナリチャローム高等学校の生徒が日本語を話せるため、基本的には日本語を使い、時には英語を交えながら会話を進めた。生徒は自分が所属しているクラブ活動や、日本に来たら何をしたいか、新型コロナウイルスではどのような影響を受けたかなどを語り、いつか直接会えることを約束して今回の交流は終了した。
【宮城県仙台二華高等学校 生徒コメント】
「タイの皆さんは日本語が上手で、日本語を勉強している人が多いことに感動しました。今回はみなさんとお話しすることができて貴重な体験となりました」
【ウォラナリチャローム高等学校 生徒コメント】
「今回はとても楽しい交流でした。日本のみなさんと話すことができて、うれしかったです。本当にありがとうございました」
<JENESYSとは>
対日理解促進交流プログラムは外務省が推進する国際交流事業。2020年度は日本とアジア大洋州、北米、欧州、中南米の各国・地域において、将来を担う人材として約3700人を招聘・派遣する計画である。この中でアジア大洋州地域との交流事業が「JENESYS」と呼ばれ、(一財)日本国際協力センターが企画・運営を受託している。
プログラムの目的は以下の3点となる。①アジア大洋州地域と日本の相互理解を促進し将来の友情と協力の礎を築く、②日本の経済・社会・歴史・文化の多様性および政治・外交政策に関する理解促進を図る、③プログラムを通して学んだ日本の魅力を、より多くの人に発信する。