大学など高等教育機関の電子教科書・教材配信サービスの普及・拡大に向けて、NTT東日本、NTT西日本、大日本印刷（以下、DNP）の3社は連携を強化する。
■京都先端科学大学や武庫川女子大学で教員ICTプラットフォームを構築
NTT西日本とDNPは、これまで大学における教育のデジタル化に向けて協業を進めてきた。2020年6月には先行実証を行っている京都先端科学大学と武庫川女子大学において、共同で教育ICTプラットフォームを構築。マルチデバイスに対応した教科書・教材の提供や、学修時間・学修行動の把握等の学修管理サービスを提供してきた。
■全国展開に向けNTT東日本が参画
そうした中、高等教育機関向け電子教科書・教材配信サービスを始めとする教育ICTプラットフォームの全国への本格展開を目的に、東日本エリアを担当するNTT東日本が新たに参画。3社で協業体制を更に強固とすることに合意した。
■3社が有する高品質なICT基盤や教育コンテンツ制作を組み合わせて
今回の協業では、NTT西日本・NTT東日本が有する高品質なICT基盤および営業ネットワークと、DNPが有する教育コンテンツ制作・配信ノウハウを組み合わせることで、高等教育機関向け電子教科書配信サービスを全国規模へ拡大していく予定。
■教科書の電子化を促進
また、電子教科書・教材配信事業のほか、出版社向けに教科書の電子化を促進するためのオンライン教科書・教材選定サービス並びに取次・流通支援事業の提供準備を進める。さらに、教員独自の教材を電子化するためのオリジナル教材開発・支援事業の実証的な取組を開始する。
■3社共同でのサービス提供体制を整備
今後、電子教科書・教材配信事業では3社共同でのサービス提供体制を整備するとともに、大学のニーズを汲み取り、開発・改善に繋げることで、教育の質向上に資するサービスの実現に取り組んでいく。
■新サービスの開発も検討
また、取次・流通支援事業やオリジナル教材開発・支援事業では、さらなるニーズの検証とサービスの具体化に取り組む。加えて、大学のアダプティブ・ラーニングをより効果的に支援する観点から、学修の可視化等を含めた新サービスの開発検討にも取り組んでいく。
＜3社の主な役割＞
NTT西日本：学術情報ネットワーク（SINET）と接続した高セキュアかつ低遅延なクラウド基盤（地域創生クラウド）、大学へのシステムインテグレーション導入、大学への営業（NTT西日本エリア）、オリジナル教材のリッチコンテンツ化支援、プレセールス大学との学修データ活用の実証実験など
NTT東日本：学術情報ネットワーク（SINET）と接続した高セキュアかつ低遅延なクラウド基盤（地域クラウド）、大学へのシステムインテグレーション導入、大学への営業（NTT東日本エリア）、オリジナル教材のリッチコンテンツ化支援、プレセールス大学との学修データ活用の実証実験など
DNP：電子教科書・教材の配信システム構築、出版社に向けた教員への電子教科書・教材販売促進支援、書店に向けた大学への提案支援、電子教科書の取次サービス、教科書の電子化支援、教員オリジナルの教材開発支援、教員・学生に向けたサービス利用支援など
