関西学院大学は日本IBMと共同で開発した「AI活用人材育成プログラム バーチャルラーニング版」(以下VL版)を、2021年7月から企業、自治体、大学に対し、有償で提供する。
■AI活用の知識やスキルを体系的に修得できるよう3科目で構成
VL版は、初学者でもAI活用の実践的な知識・スキルを体系的に修得できるよう、「AI活用入門」、「AI活用アプリケーションデザイン入門」、「AI活用データサイエンス入門」の3科目(1科目20時間程度)で構成されている。
■チャットボットが学習者の質問に回答
VL版は、すべてオンライン(オンデマンド)で開講される。また、IBM Watson Assistant を搭載したチャットボットで、学習者の質問に回答する仕組みを構築しているため、時間や場所の制限なく、いつでもどこでも何度でも受講することが可能。
■本プログラムでデジタル人材の育成に
本プログラムを関西学院大学が企業や自治体、大学向けに提供を開始することで、2024年度に受講者を年間5万人へと拡大。デジタル変革の推進を担うAI人材の創出に貢献する。
<開発の経緯>
関西学院大学は、2017年より日本IBMと共同プロジェクトを立ち上げ、「AI活用人材育成プログラム」を開発。関西学院大学による学術的な知見と、日本IBMのコンサルタントやデータサイエンティストによる多様なAIの社会実装の先進事例を反映した実践型プログラムである「AI活用人材育成プログラム」は10科目で構成され、2019年4月より文系理系問わず全学部生を対象に開講している。2021年度には「AI活用入門」、「AI活用アプリケーションデザイン入門」、「AI活用データサイエンス入門」の基礎3科目をe-ラーニング化し、VL版として開講した。
■受講時間は1科目あたり20時間程度
VL版の3科目は学内開講プログラムと同じ内容。音声や字幕によるガイダンス、講師の解説、デモ動画、オンラインでの演習、時間制限付きの課題研究、ランダムテスト等の多様な機能を有するオンライン・プラットフォームとなる。受講時間は1科目あたり20時間程度で構成され、単元ごとに設定されているオンラインテストを一定の正解率でクリアすれば合格し、修了証とオープンバッジが発行される。
■1科目22000円で履修可能
価格は1科目につき22000円/年(税込)、同じ科目の2年目以降の再受講は6600円/年(税込)で履修可能。2021年度は年間5000人の社会人の受講利用を見込んでおり、2021年7月より大同生命保険が本社職員1500人の受講を予定している。
■順次、科目を追加する予定
2022年度以降は、「AI活用実践演習A(JavaによるWebアプリケーションデザイン)」、「AI活用実践演習B(Pythonによる機械学習・深層学習)」、「AI活用実践演習C(Webデザイン)」の3科目を提供科目として順次追加。2024年度には合計6科目を提供する。2022年度からは高校生等へも展開する。