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オンラインシンポ「令和の日本型教育」を語る アーカイブ公開 中教審メンバーが会議では言えなかったことを語る

2021年3月29日

「とても良い内容となった」といいわれている中教審答申「令和の日本型学校教育」。次の課題はこれをあまねく浸透すること。そのためにどうすべきか。中教審で1年9か月討議をしてきたメンバーが中教審では語れなかったことを討議した。


■事前に申し込んでいない人も視聴可能

オンラインシンポジウムは、327() 15時00分から1700分まで、YouTubeでライブ配信された。事前に申し込んでいない人も以下のURLから視聴できる。登壇者は以下の6名で文部科学省広報戦略アドバイザーの寺西隆行氏がモデレーターを務めた。


<登壇者>

荒瀬克己氏 関西国際大学学長補佐・基盤教育機構教授

今村久美氏 認定NPO法人カタリバ代表理事

堀田龍也氏 東北大学大学院情報科学研究科教授

岩本悠氏  一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事

戸ヶ﨑勤氏 戸田市教育委員会教育長

神野元基氏 株式会社COMPASSファウンダー

 


■新学習指導要領の総則に注目

関西国際大学の荒瀬教授は、答申は学習指導要領の着実な実施に向けて必要なことが書かれているが、まずは学習指導要領の総則を見てほしいと語る。学校は教育課程に基づいて指導を行うが、まず11人の子供が良さや可能性を認識するところからスタートする。子供が自己肯定感を持つことで、学習意欲につながっていくが、この自己肯定感について学習指導要領の総則では述べられている。今、学校は大変な時期にあるが、その中で子供たちの力を養っていくことが大事と語る。

 


■「個別最適な学び」「協働的な学び」は実践化を

戸田市教育委員会の戸ヶ﨑教育長は、今回の答申を学校現場に落とし込む取組などについて語った。戸田市では中間まとめが出された段階から、答申を読み込んで分かりやすいように図表化してスライドを作成。2021121日に「カリキュラム・コーディネーター研修会」を開き、主幹教諭や教務主任に答申の内容などを伝えた。答申の中でも「個別最適な学び」「協働的な学び」は時間をかけて繰り返し理解を得て実践化する必要があるとする。また、デジタル時代における教員の読解力と深い学びが求められており、そのための支援を教育委員会として強力に行っていく。

 


■人生100年時代と少子高齢化時代に求められるICT

東北大学大学院情報科学研究科の堀田教授は、これからの学校がICTを必要とする理由を語った。一つは人生100年時代の働き方を考え、学校ですべてのことを教えるのではなく、その後の人生でも学び続けることが重要で、そのためにICTは欠かせないものとなる。もう一つは、少子高齢化が深刻な問題となっており、AIPCができることは任せていかないと人間が大変な時代となる。そういう時代にAIの仕組みプログラムの知識を持っていることが生産性に大きく関わる。この人生100年時代と少子高齢化が、これからの学校教育がICTを必要とする理由となる。そのため、11台の端末は子供が自己肯定感を持って学び続ける力を身に付けることを目指して活用してほしいと語る。

 


■不登校児童生徒へのICT支援やSociety5.0時代の教育などを語る

認定NPO法人カタリバの今村代表理事は不登校児童生徒へのICT支援について島根県雲南市の事例を中心に紹介。式会社COMPASSファウンダーの神野氏はAI型教材「Qubena(キュビナ)」を使って子供たちに主体的で対話的なSTEAM教育を展開してきた経験から、Society5.0時代にどのような教育を子供たちにすべきかを語った。また、地域・教育魅力化プラットフォームの岩本代表理事は、コロナ禍により全国の教員や保護者とオンラインで話し合ってきたが、そこで出された内容をまとめて中教審でも伝えてきた。

 

オンラインシンポジウム「「令和の日本型学校教育」を語る!~一人一人の子供を主語にする学校教育とは~」

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