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2021年9月「ClassPad.net」リニューアル~オンライン説明や講演を3/23から配信

2021年3月22日

カシオ計算機は数学学習ツール「ClassPad.net」を、2021年9月から”EX-word”オンライン版とデジタルノート機能を備えた高校6教科対応総合学習プラットフォームとしてリニューアルするにあたり、3月13日(土)にオンライン説明会を開催。放送大学の中川一史教授による講演などが行われた。なお、オンライン説明会の様子は3月23日(火)からオンデマインド配信される予定。

 


■電卓の教育への活用は1985年にアメリカから始まる

オンライン説明会では、はじめにカシオ計算機 執行役員 教育BU事業部長の太田伸司氏が「世界100か国へ教育機器を展開するカシオが考える教育のあり方」と題し、カシオ計算機の教育に関する歴史について紹介。太田市によると、電卓からスタートしたカシオ計算機だが、1985年に世界初の数式を入力するとグラフが描画できるグラフ関数電卓「FX-7000G」をリリースしたことがきっかけで、授業や試験での電卓の活用がアメリカからスタートし、全世界に広がった。


■教育現場と連携して製品を開発

現在、カシオ計算機は関数電卓を100か国以上、主に中学生や高校生を対象に年間2300万台販売している。電子辞書も高校生を中心に活用され、国内では17年連続、販売台数No.1を誇る。教育委員会や学校と連携し、電卓を利用したカリキュラムの作成や副教材の作成などを行ってきた。海外では、その国の学習指導要領に合わせた製品などを開発してきた。

 


■ICT化の加速に合わせて新たな対応を図る

日本ではGIGAスクール構想に加え、新型コロナウイルスの影響もあり教育のICT化が一気に加速した。そこで海外で培ってきたノウハウを活かし、教育現場からの声を活かしながら、ICTの教育メソッドやアプリケーション、副教材などを開発。その一環として、「ClassPad.net」をリニューアルして、20219月に提供すると太田氏は語る。

 


<特別講演 放送大学 中川一史教授>


■授業でのデジタル機器の活用はOECD加盟国で最低に

放送大学教授の中川一史教授は「ICT活用による新しい学び」をテーマに講演。OECDの学習到達度調査の2018年度の結果によると、学校の授業でのデジタル機器の使用時間はOECD加盟国53か国の中で最下位となっている。中高生はプライベートでスマートフォンなどを使いながら、授業ではデジタル機器を使わないという奇妙な現象が発生している。

 


■デジタル機器の活用が進まない2つの理由

授業中にデジタル機器を使わない理由は2つあると中川教授は語る。1つは「日本の教員が優秀である」こと。ICTを使わなくても授業が成立するため、日本の教育のICT化にストップをかけることになった。もう1つの理由が「地方財政措置」となる。教育のICT化には2018年度から2022年度まで単年度1805億円の地方財政措置を講じることになっているが、自治体の一般財源に入るため実際の用途は自治体の判断に任される。そのためICT環境整備は自治体により差が生じることになった。

 


■7年前「学びのイノベーション事業」で想定したことが現実に

GIGAスクール構想はコロナ禍の影響もあり、当初の計画を前倒しして、2020年度中に整備が進んだ。また、高等学校の11台整備も加速して導入が進むことが予測される。7年前に「学びのイノベーション事業」で思い描いた11台端末を活用した個別学習や協働学習が、実現しようとしていると中川氏は語る。


■1人1台端末に対応できるスキルが教員に求められる

教育の情報化促進のカギは「環境」「制度」「スキル」「活用」。この中で「環境」「制度」は11台端末環境への移行やデジタル教科書の法制化など比較的進んでいるといえる。今後、本格的に検討が求められるのは「活用」と「スキル」。児童生徒の活用スキルを向上させるとともに、11台端末の環境に対応できるように教員のスキルを向上させることが今後の課題となる。

 


<総合学習プラットフォーム「ClassPad.net」製品紹介>


■デジタルノート機能、辞書機能、数学ツール、授業支援機能を融合

ClassPad.net」の商品コンセプトは「生徒の机上をデジタル化」。デジタルノート機能、辞書機能、数学ツール、授業支援機能を1つのアプリに融合することで、これだけで授業が完結できるプラットフォームになっている。また、「ClassPad.net」はWebサービスであるため使用する端末の機種やOSに依存せずに利用できる。アプリのインストールも不要で手軽に使用できる。


■付箋機能を活用してオリジナルのノートを作成

「デジタルノート機能」は6つの付箋機能を活用することで、ワークスペースに付箋を貼る感覚でオリジナルのノートを作ることができる。デジタルノートは授業のノートやプリントの代わりに利用できるほか、学習したことを試行錯誤しながらまとめることで、理解をより深め、思考力を身に付けることができる。また、作成したノートを「ClassPad.net」に蓄積することで授業の復習にも使える。

 


■辞書機能では22コンテンツを搭載予定

EX-word”モードを選択すると、単体のクラウド辞書アプリとして使用可能。”EX-word”モードはスマートフォンにも対応し、外出先でき気軽にコンテンツにアクセスすることができる。辞書コンテンツは高校6教科に対応した22コンテンツを搭載予定。なお、搭載コンテンツは今後拡充する予定。

 

高校6教科対応 総合学習プラットフォーム「ClassPad.net

 

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