アーテックは日本マイクロソフトと連携し、Microsoft Hacking STEMのカリキュラムに対応したプログラミング教育キットを開発。その第1弾として「風力発電測定キット」を2021年4月より販売開始する。今後も第2弾以降のリリースを目指して開発を進めていく。
■地球や自然科学をテーマにデータを活用した学びを実践
Hacking STEMとは、宇宙飛行士の衛星写真を元に地球の環境変動を予測したり、振動のリアルタイムデータを分析して地震のメカニズムを学んだり、地球や自然科学をテーマにデータを活用した探究的な学びを実践したりできる、マイクロソフトが世界中で展開しているSTEM教育のカリキュラムとなる。
■Hacking STEMの日本語版公開にあたりアーテックが対応キットを開発
日本マイクロソフトよりHacking STEMの日本語版が公開されるにあたり、アーテックが対応キットを開発することになった。アーテックのプログラミング教材「Studuino」(スタディーノ)シリーズは、小学校理科と中学校技術科の教科書にも掲載され、これまでに小学校、中学校へおよそ40,000台を納品している。
■実験データをPCに表示することで現象を科学的に分析
第1弾となる「風力発電キット」は、手作りの風車の形や材料を工夫して、発電できるエネルギーを比べたり、場所による風の強さを比べたりする授業が行える。風車に取り付けた発電機のデータを『Studuino』で電気信号に変換し、マイクロソフトが提供する「Hacking STEM」専用のExcelワークシートを使用することで実験中のデータをPC上に可視化し、風車の動きと発電量の関係をリアルタイムで測定できる。
■組み立ても簡単で円滑な授業をサポート
実験に必要な部材はすべてセットされており、教員が実験準備をする手間を軽減。使用するのは縦・横・斜めのすべての方向に接続することができるアーテックオリジナルのブロック。組立ても簡単で何度も繰り返し使用でき、円滑な授業進行をサポートする。
■実践授業では93%の生徒が他教科との関連を意識
開発にあたっては、宮城教育大学の安藤明伸准教授の指導の下、宮城教育大学附属中学校での実践授業が行われた。授業後の主観評価では「約93%の生徒が他教科との関連を意識できた」と回答。この実践授業の成果として、同中学校の西川洋平教諭が作成した学習指導案を「風力発電測定キット」の指導案として公開する予定。
【日本マイクロソフト 業務執行役員 文教営業統括本部長 中井陽子氏 コメント】
マイクロソフトが提供するHacking STEMはデータを活用して様々な探究的な学びを実現するためのSTEM教材だが、アーテックのキットを使うことで実験に必要な機材を一度に準備でき、よりスムーズに授業に導入することが可能となる。実績のあるアーテックのキットを通じて、日本中の様々な自治体・学校でHacking STEMを使った新しい学びが実践されることを願っている。