文部科学省の「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に採択された54の大学や高専などの機関が決定した。今後、採択された大学や高専において、デジタルを活用した教育の先導的なモデルとなる取組を推進するため、デジタル技術活用に必要な環境整備費を支援する。
■ポストコロナ時代の高等教育における教育手法を具体化
大学・高等専門学校においてデジタル技術を積極的に取り入れ、「学修者本位の教育の実現」ならびに「学びの質の向上」に資するための取組における環境を整備。ポストコロナ時代の高等教育における教育手法を具体化し、その成果の普及を図ることが目的となる。
■252件の申請から54の事業を選定
2021年1月15日(金)から2月1日(月)の期間に公募を実施。各大学等から252件の申請を受け付けた後、「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン事業委員会」による審査を実施し、54件の事業が選定された。
<採択された54件の機関や各取組については以下を参照>
■「学修者本位の教育の実現」に44件が採択
取組①は「学修者本位の教育の実現」で44件(国立大学17件、公立大学4件、私立大学22件、国立高専1件)の事業に1億円が支援される。例としては以下のような取組となる。遠隔授業による成績管理を発展し、学修管理システム(LMS)を導入して全カリキュラムにおいて学生の習熟度等を把握。蓄積された学生の学修ログをAIで解析し、学生個人に最適化された教育(習熟度別学修や履修指導等)を実現する。
■「学びの質の向上」に10件が採択
取組委②は「学びの質の向上」で10件(国立大学7件、公立大学1件、私立大学2件)の事業に3億円が支援される。例としては以下のような取組となる。VRを用いた実験・実習を導入するなど、デジタルを活用して、これまで困難と思われていた内容の遠隔授業を実現。さらに、自大学等のみならず、開発した教育システムやデジタルコンテンツ等を他大学等と共有・活用する。