立教池袋中学校・高等学校では、高校生に1人1台のSurface Pro、全教員にSurface Book を導入した。同校で行われているICTを利用した質の高い授業や、生徒たちの自主性に富んだ活用から未来の教育像が見えてくる。その導入の経緯やメリットをYouTubeで公開している。
■2018年度から高校1年に1人1台のSurface Proを導入
立教池袋中学校・高等学校では、2017年度にSurface Bookを全教員が使い始め、2018年度から高校1年生に1人1台のSurface Proが導入された。Surface Proはペン入力に対応した軽量でコンパクトな2in1 PCとなる。
■社会的なスキルを身に付けることがねらい
同校の数学科・ICT担当の酒井一哉教諭はSurface Proを選んだ理由について「授業だけでなく生活の中で、動画編集など様々な要素で使ってもらいたかった。目先の学習効果だけでなく、将来を見据えた社会的なスキルを身に付けてもらいたいという思いからSurface Proを導入した」と語る。
■Surface Bookにより職員会議がペーパーレスに
教職員には1人1台のSurface Bookを配布。それまで紙ベースで行われていた職員会議がSurface Bookを使い、ペーパーレスで行われるようになった。
■実験の画像や動画を撮影して後で見返すことも可能
化学の授業でのSurface Proの活用について、理科教諭の後藤寛教諭は「実験の記録をとる時に言葉だけで科学的な変化を理解することは難しい。動画や画像で残すことで詳細に記録されるので、後で見返した時の気づきにもつながる。Surface Proはキックスタンドの角度を自由に調節できるので、フレキシブルに対象物を撮影できる点が良かった」と語る。
■ペン入力により理解が進む
同校の生徒は学校でも家庭でも、分からないことがあったら、すぐに調べることができるのがSurface Proのメリットと語る。また、ペン入力で自分の文字で書き込むことが、学んだことを理解するのにつながる。また、オンライン授業では画質が良いことから、レジュメの文字も見やすく、マイクの音声もハッキリ聞こえて使いやすいと生徒からも好評だ。
■スピーキングでは録音アプリケーションを活用
英語科講師のJoshua Friesen氏は、コロナ禍のオンライン授業ではSurface Pro の録音アプリケーションが役立ったと語る。「生徒の声を聴かなければスピーキングの能力を評価することができない。コロナ禍の休校期間中はSurface Pro を使って生徒たちが自分の声を録音し、Microsoft Teamsで共有することで、スピーチの評価をすることができた」という。
■ICTを筆記用具のように使いこなし創造性豊かな人間に
酒井教諭も以前はピンポイントでSurface Proを使っていたが、オンライン授業を経て、常に授業でSurface Proを使うようになったという。「中高生の頃からICTを筆記用具のように使いこなすことで、創造性も育まれるのではないか。生徒には社会でも即戦力となる人材に成長してもらいたい」と語る。
YouTube [事例] 立教池袋中学校・高等学校: 1 人 1 台の Surface Pro と Microsoft 365 を活用した ICT 教育 | 日本マイクロソフト