一般社団法人日本産業技術教育学会(村松浩幸会長/信州大学)は1月27日、文部科学省に「高等学校共通教科情報科の大学入学共通テストでの実施に関する提言」を提出。小中学校におけるプログラミング教育に関する内容を提言している。その内容を同会Webに公開した。
1.高等学校共通教科情報科の充実への提言と支援
提言では「高等学校共通教科情報科についての試験を,大学入学共通テストの重要な一部として実施すること は,情報技術の重要性がこれまで以上に増大する今後の社会において,たいへん重要」である一方、共通教科情報科の授業担当者において,免許外教科担当教員の割合が高い点を問題として指摘。各自治体への高等学校段階での情報科の教員採用の働きかけと共に,教員研修および情報科教員養成への支援の強化と、それに対する本学会の支援を提言した。
2.中学校技術・家庭科技術分野の充実への提言と支援
高等学校での共通教科情報科の授業の充実のためには中学校での技術・家庭科技術分野における情報技術についての授業 の充実も必要だが、技術科教員の不足や免許外教科担当教員が多いこと、技術・家庭科技術分野においてはその重要性および内容の増大に対して,授業時間数 が絶対的に不足していること、特に3学年における授業時数の減少は他学年と比較して顕著であることを指摘。授業時間数の増を求めた。
学会では、情報技術の技術 科教員向けの実践事例集や研修資料作成等を通じて支援する。
3.小学校段階のプログラミング教育の充実への提言と支援
小学校において必修化されたプログラミング教育の充実も重要であり、円滑な実施のた め、教員研修および教員養成への支援もこれまで以上に進めていく必要性を提言。小学校高学年の教科担任制(外国語・理 科・算数)の導入と共に,プログラミング教育についても専任教員が担当できる制度の設定についても提言した。
同会では、中学校プログラミング教育の実態調査も行っている。