PwCとユニセフは世界の若者のアップスキルを目指し、そのコラボレーションの一環としてレポート「今こそ前進のとき―現代の若者たちがデジタルな未来とつながるために」を発刊。デジタルから取り残された若者がスキルを獲得するための足がかりとなる4つの要素などが書かれている。
■世界の若者のアップスキルを目指す
PwCはユニセフとともに、GenUへの支援を通じて、3年間で数百万人の世界の若者たちのアップスキルを目指す取り組みを、2020年3月に開始した。
■デジタルから取り残され孤立する若者
ユニセフによると、COVID-19のパンデミックが発生したとき、世界中の児童・生徒の3分の1(約4億6,300万人)が遠隔教育にアクセスできる状況になかったという。COVID-19の影響で、教育現場などのオンライン化が進む中、デジタルにつながる機会のない若者は、まわりとのつながりを維持することは、ますます難しくなっている。
■デジタルデバイドの解消を目指して
この危機に対して、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の指針に沿って、持続可能な繁栄を目指し、格差を是正し、社会的価値を提供し、社会の進歩を推進すれば、デジタルデバイドの解消を実現できると訴える。
<デジタルデバイド解消に必要な4つの要素>
レポートでは、デジタルから取り残された若者が、デジタル社会に参入し、活躍できるスキルを獲得するためには、以下の4つの要素が足がかりになると紹介されている。
①コネクティビティ
安定的な電力とインターネットサービス、デジタルデバイスやデジタルプラットフォームへのアクセスを確保することが必要。
②アクセス
テクノロジーだけでなく、それ以外の要素も重要。若者がデジタルツールを活用する前提として、まず基本的な健康、食事、安全のニーズが満たされていなければならない。若い女性や少女を含む最も疎外されたグループにとっては、これは喫緊の課題となる。
③デジタルリテラシー
デジタルツールを安全かつ生産的に使用できるようになるための教育にアクセスできることが不可欠。母語で提供される教育資源、オンラインのリスクに対する認識、基礎的な読み書きスキルなどを得る必要がある。
④仕事に役立つスキル
基本的なスキルを習得した上で、高度な教育、訓練、プラットフォーム、機会へのアクセスが得られれば、さらにその先に進んでデジタルスキルを最大限に活用することができる。
レポートの日本語版は以下のサイトからダウンロードして読むことができる